ピカソの絵画など。世界中で高い評価と作品価値を持つ理由とは?
美術の世界に明るくなくても、天才芸術家として誰しも名前くらいは知っているであろう、パブロ・ピカソという人物。
数多の画家の中で、なぜピカソはこれほどまでに世界中で評価を得ており、作品に高い価値が付けられているのでしょうか。
今回は、ピカソの人生を紐解きながら、彼の作品価値について迫っていきたいと思います。
お宝エイドでは郵送いただいた「お宝」を換金し、ご指定いただいたNPO団体の活動原資として送り届けます。この機会にお宝エイドでの支援活動をはじめてみませんか。
※もし、ご支援される際に「譲渡所得税」や「寄付金控除」についてご心配の場合は、ご支援される団体様までお問合せください。
ピカソの人生と美術史に与えた影響とは
ピカソは1881年10月25日にスペイン南部のマラガで生まれました。
父は学校の絵画教師で、幼い頃から厳しいデッサン教育を受けていたと言われています。
その土台もあって、わずか16歳で王立サン・フェルナンド美術アカデミーに入学するなど、若い頃からピカソの画家としての才能は認められていました。
そんな周囲の評価に奢ることなく、自らの表現スタイルを追求していったピカソ。20歳以降の彼の生涯は、表現や技法によって5つの時代に分けられることでも知られています。
- 1901 ~ 1904 年 青の時代
- 1904 ~ 1907 年 ばら色の時代
- 1907 ~ 1909 年 アフリカ彫刻の時代
- 1907 ~ 1916 年 キュビズムの時代
- 1918 ~ 1925 年 シュルレアリズムの時代
ピカソの絵画と言えば、見る人によっては何を表現しているのか分からない、奇抜なタッチが印象的な方も多いのではないでしょうか。
これはピカソが20代半ばから30代半ばにかけて追求した「キュピズム」という試みで、3次元に見える物体を2次元の絵画へと落とし込むという、美術史において革新的な技法と言われ、以降の画家たちに多くの影響を与えました。
正に個人的な視点や経験から作品を創り上げる現代アートの先駆けとなったのが、ピカソだったのです。
ピカソの代表作と作品価値
ピカソは生涯において、約1万3500点の絵とデッサン、10万点の版画、3万4000点の本の挿絵、300点の彫刻と陶器と、およそ15万点もの作品を製作したとして、「最も多作な芸術家」としてギネスブックに記録されています[1]。
一般的に芸術作品は、作品点数が少ない方が、希少価値が高まると考えられていますが、ピカソの価値は、多作であるがゆえに商業価値を高くしているとされています。
代表作の他にも、リトグラフ(版画)やエッチングを用いた銅版画、陶芸作品などでも、数十万~数百万円レベルと言われています。いかにピカソの作品が評価されているか、金額を見るだけでもその価値の高さが分かるのではないでしょうか。
ピカソ作品の高額落札ランキング
では、具体的にピカソの作品価値はどのくらい高いのでしょうか。
過去100億円以上で落札された絵画作品のランキングを見てみると、実にピカソの代表作は6作品に上ります。(※レートは落札当時の価格を参照しています)
アルジェの女たち(1954~55年作):1億7,900万ドル(約201億円)
フランスの画家ドラクロワの《アルジェの女たち》のオマージュ作品で、バージョン「A」から「O」までの合計15作品の連作。ピカソの友人でもあり、画家としてのライバルだったフランスの印象派画家アンリ・マティスの追悼のために描かれた作品としても知られています。
夢(1932年作):1億5,500万ドル(約177億5,000万円)
当時50歳だったピカソの28歳年下の愛人マリー・テレーズ・ウォルターがモデルとされ、半分に割れている顔が非常に印象的な作品です。ピカソ自身のエロティシズムが批評家の間で繰り返し指摘される作品としても知られています。
パイプを持つ少年(1905年作):1億420万ドル(約143億2,000万円)
左手にパイプを持ち、頭には2つの花飾りに囲まれた花輪をかぶったパリの思春期の少年が描かれた作品で、まだ売れない芸術家であったピカソの「ばら色の時代」の代表作になります。
ヌード、観葉植物と胸像(1932年作):1億650万ドル(約128億9,000万円)
夢と同じく、当時の愛人であったマリー・テレーズ・ウォルターをモデルに描かれた連作の1つです。公開されたのは、1961年にピカソ生誕80周年記念として一度きりで、ピカソの幻の名作としても話題に上る作品です。
花かごを持つ少女(1905年作):1億1,500万ドル(約125億5,000万円)
パイプを持つ少年同様に「ばら色の時代」に描かれた、10代の少女がモデルとなった作品です。まだ抽象画を描き始める以前の写実的なヌード画として、高く評価されています。
ドラ・マールと猫(1941年作):9,520万ドル(約123億円)
フランスの写真家、画家で、当時のピカソの愛人の1人だったドラ・マールがモデルの作品です。ドラ・マールは、1937年に制作された「泣く女」のモデルとしても有名です。彼女とともに描かれている黒猫は、マールの気質、女性の狡猾さと性的攻撃性を表現したものと言われています。
あなたが趣味で集めた「お宝」に高い価値が眠っているかもしれない
多くの作品を遺したパブロ・ピカソ。
絵画や陶芸が趣味だったご家族やあなた自身のコレクションの中に、ピカソの作品が眠っていたとしたら、その価値は計り知れないものかもしれません。
また、ピカソではなくとも、お持ちの絵画などに高い価値が眠っている物もあるかもしれません。
●現代アートや日本画の価値についてはこちらの記事もご参考ください。
もし、遺品整理や断捨離などを機に、趣味で集めた物を手放そうと考えているならば、今一度、その価値を確認して新たな使い道を検討してみてはいかがでしょうか。
お宝エイドでは、あなたのご自宅に眠っている、そのような「お宝」を社会貢献につなげる活動をしています。
本記事で紹介した「ピカソの作品」をはじめ、お宝エイドでは様々な物品を通じたNPO団体の支援を行うことが出来ます。お宝エイドでは郵送いただいた「お宝」を換金し、ご指定いただいたNPO団体の活動原資として送り届けます。あなたもお宝エイドでの支援活動をはじめてみませんか。
<参考文献>
[1] Most prolific painter | ギネス世界記録
(KOBIT編集部:Fumi.T)
あわせて読みたいおすすめ記事
RECOMMEND