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ジャン・ピエール・カシニョールの代表作や作品価値を紐解く

#アートの寄付に関連するお宝エイド記事一覧#絵画の寄付に関連するお宝エイド記事一覧

亡きパートナーの遺品整理や実家の断捨離をしているとき、ふと一枚の絵に目が止まった。華やかで優雅な女性が、帽子をかぶってこちらを向いているような……。

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そしてその下に、「Cassigneul(カシニョール)」と書かれている。

絵画には決して明るくはないけれど、もしかすると価値のある作品かもしれない。そんなふうにあなたは感じて本記事へとたどり着いたのではないでしょうか。

ここでは、ジャン=ピエール・カシニョール(以下、カシニョールと表記)という画家の人物像から代表作の魅力、さらに作品の価格や価値についてご紹介します。

もしご自宅にカシニョールの作品があれば、単なる絵以上の「物語」や「資産」がそこに眠っているかもしれません。

カシニョールとは?|エレガントな女性像で愛される現代画家の魅力

カシニョールは、1935年にパリで生まれたフランスの画家であり版画家です。

90歳を迎えた今(2025年10月時点)も現役で活躍しており、特に日本では長年にわたって高い人気を誇っています。

彼の作品に描かれているのは、どこか幻想的で、どこか現実的な、帽子をかぶったエレガントな女性たち。

花や公園、海辺といった風景の中に佇む女性像が特徴的で、一目で「カシニョールだ」と分かる強い個性があります。

フランス本国よりも先に日本で人気が高まったという少し珍しい経緯も、彼の存在を語る上で興味深い点です。その理由のひとつには、彼が描く女性像が日本人の美意識や感性と調和していたことがあるのかもしれません。

ここからは、そんなカシニョールの人生やキャリア、日本との関わりについて詳しく見ていきましょう。

カシニョールの生い立ちと芸術への目覚め

カシニョールは、洋裁店を営む父のもとで生まれ育ちました。彼の周囲にはいつも、ファッションモデルや美しく着飾った女性たちがいたといいます。

この環境が、のちに彼が描く女性像の原点となりました。

また、彼が感性を育んだもう一つの場所が、祖母の住んでいたドーヴィル地方です。

豊かな自然と静かな海岸は、彼の作品に繰り返し登場する風景の背景となり、今でも作品の中にその面影が見られます。

若かりし頃のエピソードとして有名なのは、13歳のときに参加した「砂の芸術」コンクールで一等賞を受賞したこと。

当時の新聞には「驚くべき芸術的感覚の持ち主」と評され、彼が描いたのは“砂浜に横たわる女性”でした。

この年齢にしてすでに、彼の芸術の方向性は明確だったと言える作品でした。

画家としてのキャリアと日本との出会い

美術への道を志したカシニョールは、パリ美術学校で5年間にわたって本格的に絵画を学びました。

1959年にはフランスの名門・サロン・ドートンヌの会員に選出され、才能を高く評価されます。

その後兵役を終えた彼に、転機が訪れたのは1964年のことです。

パリのアトリエを訪れた日本の画商・爲永清司氏が、彼の作品に強い魅力を感じ、まとめて買い取ったのです。

この出会いが、カシニョールの日本での人気の始まりとなりました。

それ以来、カシニョールの作品は日本で多くの展覧会が開かれ、リトグラフや油彩が幅広く紹介されるようになりました。

日本人の審美眼や繊細な感性に、彼の描く幻想的で洗練された世界観が自然に溶け込んだのかもしれません。

また、カシニョールと日本をつなぐもうひとつの重要な存在が、女優の黒柳徹子さんです。

彼女はカシニョールの作品に実際にモデルとして登場した経験を持ち、また深い芸術的理解を持つ存在として知られています。

黒柳さんは「たとえ何十点もの絵が並んでいても、カシニョールの絵は一目でそれとわかる」と語っており、その画風の独自性と完成度の高さを高く評価しています[1]。

カシニョールの代表作とその価値

カシニョールの作品は、観る人の心に静けさと華やかさを同時に届けてくれます。

ここでは、長年にわたり多くの人々に愛されてきた代表作をいくつかご紹介いたします。

<カシニョールの代表作一覧>
・夏の散歩
・さくらんぼのタルト
・夏の終わり
・後ろ姿
・海辺の女性

カシニョールの作品の多くはリトグラフとして今も流通しており、国内外のアートファンに非常に人気があります。

カシニョール作品の市場価格は、リトグラフであればおおむね数万円~数十万円が目安とされており、状態が良く人気作品であれば50万円以上で取引されるケースもあります。

また、油彩画で一点物の油彩作品は、リトグラフと比べて市場に出回る数が圧倒的に少ないため、希少価値も加味されて高額になる傾向があります。

2013年11月にアメリカで開催されたオークションでは、60号の油彩画が893,000ドル、当時のレートで、1億円以上の価格で落札されたことが大きな話題になりました。

このように、カシニョールの作品は芸術的な魅力に加えて、資産としての価値を併せ持っているのが特徴です。

大切に保管されていた作品が、思わぬ評価を受けることもありますので、少しでも気になる場合は専門機関への査定依頼を検討されると良いかもしれません。

お役目を終えた絵画をお持ちなら。支援寄付という新たな価値を

大切な方の思い出が詰まった絵画。見つけた瞬間に、その美しさや背景に込められた物語を感じた方も多いのではないでしょうか。

けれども、置き場所がなくなったり、保管が難しくなったりすることもあります。

お譲りできるご家族やご友人へ、あるいは買取を通じて新たな方の元へなど、価値のつなげ方は色々とありますが、お宝エイドでは、支援寄付という新たな価値を生み出す活動を行っています。

支援寄付という形でカシニョールの作品を手放すことは、故人が愛した芸術の心を、次の世代へと受け渡す意味を持ちます。

作品の価値がそのまま、医療支援、福祉、災害復興といった社会的な活動への支援となり、絵そのものが「人を助ける力」を持つのです。

あなたがこれまで手にしてきた絵画を通じて、この機会に社会貢献へとつなげてみませんか。

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本記事で紹介した「ジャン・ピエール・カシニョール」をはじめ、お宝エイドでは様々な物品を通じたNPO団体の支援を行うことが出来ます。お宝エイドでは郵送いただいた「お宝」を換金し、ご指定いただいたNPO団体の活動原資として送り届けます。あなたもお宝エイドでの支援活動をはじめてみませんか。


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KOBIT編集部:Fumi.T)

<参考文献>
[1] 黒柳徹子 公式ホームページ トットちゃん,「夏のスペシャルプレゼント」,available at https://totto-chan.jp/infolist/%E5%A4%8F%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%83%88/

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