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パラリンピック観戦前に知りたい 共生社会・障がいの社会モデルとは?

#障がい者支援

東京パラリンピック2020のコンセプトの一つ「多様性と調和」には、「共生社会をはぐくむ契機となるような大会とする」とあります。

今までの社会には、障がい者にとって“壁”になるものが多く、障がい者が十分に社会参加できる環境が整っていませんでした。

「共生社会」では、社会の“壁”を取り除くことによって、障がい者などが積極的に社会参加・貢献できる全員参加型社会となります。

「共生社会」は、2021年現在の日本社会の重要目標にもなっています。

実はスポーツには「共生社会」のヒントがたくさん散りばめられているんですよ。

スポーツはなぜおもしろい? 「全員参加への工夫」

スポーツで「共生社会」というと、パラスポーツを頭に浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、「共生社会」のヒントとなるのはパラスポーツだけではありません。

スポーツ全体が「全員参加」への工夫でできていると日本福祉大学の藤田 紀昭教授は指摘しています [1]。

例えば、バレーボールではネットの高さが男子より女子の方が低いです。

学童軟式野球は、プロ野球とグラウンドの規格が違ったり、回数も7回までだったりとルールが異なります。

これらの違いは、男女や大人と子供の体格差を考慮して生まれたものです。

誰もがスポーツを楽しめるように考えられた工夫ということですよね。

障がい者スポーツも同じです。

障がい者が参加できるように、道具やルールを変更しているだけに過ぎないのです。

このように、スポーツは誰もが参加できるようにするための「工夫」されたルールの上で戦います。

だから、オリンピック・パラリンピックのスポーツは面白いのです。

スポーツから社会が学べることは、実はとても多いんですよ。

もう一つ知りたいキーワード:障がいの社会モデルとは

障がいの社会モデルは、「障がい」は社会(モノ、環境、人的環境等)と、個人の心身機能の障がいがあいまってつくりだされているものであるという考え方です。

社会の障壁を取り除くことで、障がいはある程度取り除くことが可能です。

ですので、障壁を取り除くのは社会の責務であり、社会全体の問題と捉えます。

これだと抽象的な表現で少しイメージしにくいですよね。愛媛県の行政資料 [2] が適切な例を紹介していますので、具体例で見てみましょう。

【例】

「階段だけでは車いすでは2階に上がれない」→ エレベーターがあれば2階に上がれる。

「高い壁をよじのぼっては2階に上がれない」→ はしごがあれば2階に上がれる。

障がいのない方でも、2階に上がるためには階段やはしごは必要です。

車いすの場合、必要になるものが階段やはしごの代わりにエレベーターになる、それだけのことです。

このように、程度の差があるだけで、障がいのある方もない方も同じ前提だと考えると、障がいと共生社会の本質は「困ったときはお互いさま」だと言ってよいかもしれません。

ユニファイドスポーツ(参考:ユニファイドスポーツ(Unified Sports®)とは)もそうですが、障がい者と健常者は相互に助け合うこともできるのです。

パラスポーツの発展が障がいを考えるきっかけに。あなたの力で支援できる

パラスポーツは、障がい者の存在を身近に捉えることができる大きなきっかけになります。

そこから、全員参加の社会、「共生社会」について考える機会が与えられるので、パラスポーツの発展の意義は社会的に考えても大きなものと言えるでしょう。

パラスポーツと言うと、パラリンピックが真っ先に思い浮かびますが、実はパラスポーツの推進団体はパラリンピックだけではありません。

さまざまなNPOが、パラスポーツの推進を担っているのです。

お宝エイドは、「困った時はお互い様」をモットーとする支援の仕組みです。

パラスポーツを推進する上記の団体へ、あなたの家に眠るお宝を通じて支援することができます。

ご自宅に眠っているお宝を、「お宝エイド」で支援の力に変え、あなたもパラスポーツの発展に貢献してみませんか?

参考文献

[1] 藤田 紀昭,「パラリンピックのレガシーと共生社会の実現」,ふくし新書(日本福祉大学),
available at https://www.fukushi-shinsho.com/2020/02/000121.html
[2] 愛媛県,「障がいの社会モデル」,
available at https://www.pref.ehime.jp/h20700/syougai/documents/manual_barrier-free-1.pdf

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この記事を書いた人
KOBIT編集部:M. H. KOBIT公式サイト
不動産分野全般に執筆実績と関心のあるフリーライター。 2014年に中途で障害を持ち、以来「日々の暮らしの“不便“を”便利“に変える」をモットーに、家づくりについて研究中。 以前からパラスポーツに関心があり、2020年ついにパラアーチェリーと出会う。 現在は仕事の合間に週に2回練習に参加。大会入賞を目指す。 趣味:スケート観戦、ハンドメイド(羊毛フェルトでなんでも作る)、間取り図を見ること、旅行。 障がいがあっても諦めない世の中になるように、草の根活動も開始。 2匹の犬と暮らす、家族として溺愛中。

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