ビール券は、日本国内で使用できる特殊な商品券の一つで、主にビールなどの酒類と引き換える目的で発行されています。発行元は主に全国酒販協同組合連合会（全酒協）で、お中元やお歳暮、父の日などのギフト用途として長年親しまれてきました。

この券は紙製で、券面には「ビール大瓶2本と交換可能」などの文言が明記されており、決まった内容の商品と引き換えられる“商品指定型”と、金額相当で引き換えを行う“金額型”があります。なお、引換えできるのはビールだけではなく、一部の発行券では発泡酒やチューハイなどにも対応しています。

ビール券はセブンイレブンで購入できる？

セブンイレブンではビール券は購入できる？

「セブンイレブンでビール券は購入できるのか？？」という疑問は多くの人が抱いていますが、結論から言うと、基本的には“使えない”と考えておくべきです。

セブンイレブンをはじめとする大手コンビニは、酒販免許の形態やチェーン店運営の方針によって、商品券の取り扱いに制限があるからです。とくに全国共通酒類券（通称：ビール券）のような外部発行の金券を受け入れていない店舗がほとんどです。

例外と店舗判断による対応

一方で、すべてのセブンイレブン店舗が一律に対応しているわけではありません。

フランチャイズ運営の性格上、店舗ごとに多少の裁量がある場合もあります。

過去の事例では、特例的にビール券を受け取ってくれたという報告もありますが、それはあくまで例外的なケースで、全体として見ればごく稀だといえます。

したがって、セブンイレブンでの利用を検討される場合は、事前にその店舗にビール券が使えるかどうかを直接問い合わせることをおすすめします[2]。

セブンイレブンで購入できるアルコール商品とビール券の関係性

セブンイレブン取り扱いのビール・酒類の特徴

セブンイレブンでは、アサヒ・キリン・サッポロ・サントリーといった大手メーカーの缶ビールのほか、チューハイ、日本酒、ワインなど、さまざまな種類の酒類が店頭に並びます。

さらに、自社ブランドの「セブンプレミアム」シリーズにもアルコールラインが用意されており、リーズナブルでおいしいと人気です。

しかしながら、ビール券は、あくまで「商品引換券」としての性格が強く、指定された内容の商品と直接引き換える形式です。そのため、自由に価格の異なる商品を購入できるセブンイレブンの販売スタイルとは整合しないという面もあります。

ビール券が使えない代替手段

ビール券を活用したい場合は、セブンイレブンではなく、対応している他の業態での利用が現実的です。以下のような店舗では、一般的にビール券の使用が可能とされています。

• スーパー（例：イオン、イトーヨーカドー、ライフなど）
• 酒専門店（例：やまや、カクヤスなど）
• 一部のドラッグストア（酒類を販売している店舗に限る）

また、百貨店もビール券の使用可能店舗が多く、贈答用のビールギフトセットに交換する等の活用例があります。

複数の選択肢を押さえておくことで、ビール券の価値を最大限に活かすことが可能です。

まとめ

他の利用可能店舗とその分類

ビール券は、基本的に酒類を取り扱っている店舗であれば利用できることが多いですが、どこでも使えるわけではありません。以下の分類で理解しておくと便利です。

• 使用可：大手スーパー、百貨店、酒専門店
• 条件付きで使用可：ドラッグストア（酒取扱あり）、一部生協
• 原則使用不可：ほとんどのコンビニ（セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンなど）

近年では、ビール券を単に商品と引き換えるだけでなく、その「贈る文化」や「感謝の気持ちを添えるギフト」としての使い方が再評価されています。

たとえば、父の日や還暦祝いなどでビール券を贈る行為は、実用品であると同時に、気持ちを伝える手段として価値があります。

換金よりも「誰かを思って贈る」という本来の役割に立ち返ることこそ、ビール券の魅力を最大限に引き出す方法と言えるかもしれません。

※もし、ご支援される際に「譲渡所得税」や「寄付金控除」についてご心配の場合は、ご支援される団体様までお問合せください。

（KOBIT編集部：Fumi.T）

＜参考文献＞
[1]全国酒販協同組合連合会，「ビール共通券・清酒券について」，available at http://www.zensyukyo.or.jp/ticket/?tab=0
[2]セブン‐イレブン・ジャパン，「ビール券の取り扱いはありますか」，available at https://faq.sej.co.jp/article/?knowledge_id=cidqbpkvr0h8m5o3rk30