遺品整理や断捨離をしていると、生前ご両親やパートナーが大事そうに飾っていた記念硬貨の処分に困ることがあるかもしれません。

今回は色々とある記念硬貨の中で「プルーフ貨幣（硬貨）」をテーマに挙げ、価値や新たな使い道のヒントをお伝えしていきます。

プルーフ貨幣（硬貨）とは？

プルーフ貨幣（硬貨）は、「流通目的ではない収集用通貨」として、見た目の美しさを出すために、表面を鏡のように磨き、傷や汚れが無い状態に仕上げる鏡面加工がされているのが特徴です。

プルーフ貨幣は、流通用通貨と製造過程で一部異なります。流通用通貨は金属のディスクに極印（こくいん）という型を押し当てて作ることはプルーフ貨幣も同じですが、プルーフ貨幣の場合、磨き抜かれた専門の極印を使用して製造します。

また、ディテールを際立たせるために二回の圧印を施し、圧印後には目視検査を行い傷や曇りがないか確認するなど、流通用通貨よりも多くの手間がかかっています。

プルーフ貨幣（硬貨）の種類と加工の違い

プルーフ貨幣（硬貨）は大きく「プルーフ通常貨幣」と「プルーフ記念貨幣」の2種類に分けられます[1]。

プルーフ通常貨幣は、普段我々が使用している通貨（硬貨）に特別なプルーフ処理が施されたものです。一方、プルーフ記念貨幣は、特定の記念行事や周年、誕生を祝う目的で発行される貨幣セットを指します。

さらに、プルーフ貨幣には加工方法の違いによって、「フロステッドプルーフ」「ブリリアントプルーフ」「マットプルーフ」という3つの種類に分けることができます。

フロステッドプルーフ

フロステッドプルーフの特徴は、コインの地肌が鏡面に仕上げられており、図柄の浮き出た部分はつや消し（梨地など）の加工が施されていることです。日本で発行されるプルーフ貨幣は、このフロステッドプルーフのタイプに該当します。

ブリリアントプルーフ

ブリリアントプルーフは、コイン全体が滑らかで光沢のある仕上がりが特徴です。このタイプのプルーフコインは、特にアメリカ合衆国や中南米の国々でよく見られるスタイルとなっています。

マットプルーフ

マットプルーフは、コイン全体にマット（つや消し）な仕上げが施されたものを指します。このタイプの代表的な例としては、1902年に発行されたイギリスのエドワード7世の戴冠記念コインセットがあります。このスタイルは、特にその時代のコインにおいて顕著です。

プルーフ貨幣（硬貨）は額面以上の価値はある？

日本では、以前は主に記念硬貨としてプルーフ貨幣が製造されていましたが、昭和62年（1987年）以降、通常の硬貨にもプルーフ加工が施されるようになりました。世界的に見ると、プルーフ貨幣の歴史は古く、17世紀から18世紀にかけてイギリスで最初のプルーフ貨幣が登場したとされています。

プルーフ貨幣の価値は、その種類や発行年代によって異なるため、通常のプルーフ貨幣であっても、額面を上回る価値が付くことも珍しくありません。

価値の決定には、硬貨やケースの状態、傷の有無、保証書などの付属品の有無も影響します。ただし、海外の珍しいコインや金貨のように、傷があってもその希少性や地金価値によって高価買取されることもあります。

使い道のないプルーフ貨幣（硬貨）をお持ちならば

生前、ご両親やパートナーが趣味で集めていたプルーフ貨幣（硬貨）には、驚くような価値が眠っているかもしれません。もし、あなたのご家庭でお役目を終えたのであれば、この機会に新たな使い道を考えてみてはいかがでしょうか。

オークションや買取などで換金する方法もありますが、あなたがお持ちのプルーフ貨幣（硬貨）を通じて社会貢献につなげることも可能です。

お宝エイドでは、本記事で紹介した「プルーフ貨幣（硬貨）」をはじめ、お宝エイドでは様々な物品を通じたNPO団体の支援を行うことができます。お宝エイドでは郵送いただいた「お宝」を換金し、ご指定いただいたNPO団体の活動原資として送り届けます。あなたもお宝エイドでの支援活動をはじめてみませんか。

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＜参考文献＞

[1] 造幣局，「プルーフセット」，available at https://www.mint.go.jp/coin/data/data_proof_set_index.html
[2] 株式会社ゴトー・マン，「プルーフ貨幣とは？相場はいくらで、実際使うこともできる？」，available at https://goto-man.com/faq/post-10787/