能登の景勝地「九十九湾」とは?地震後の復興と現在地を知る
令和6年の能登半島地震は、私たちの胸に深い痛みを残しました。
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これまで穏やかな海と静かな暮らしに彩られてきた地域が、一瞬で大きな被害を受けた光景は、今も忘れられないものとなっています。
能登を代表する景勝地として親しまれてきた「九十九湾」も、地震の影響を大きく受けた場所のひとつです。
この記事では、九十九湾が本来持つ美しさと魅力、そして地震による被害と現在の復興状況についてお伝えいたします。
未来へ向けて歩みを進める能登の姿を知り、「私たちにできること」を改めて考えるきっかけとしていただければ幸いです。
能登半島を代表する景勝地「九十九湾」とは?
九十九湾は、石川県能登町にある落ち着いた雰囲気の入り江が連なる湾で、日本百景にも選ばれてきた名所です[1]。
大きな波が入り込みにくい地形のため、海面はいつも穏やかで、ゆるやかに広がる美しい海色が訪れる人の心を癒してきました。
旅館や体験施設など観光の拠点も点在しているため、能登らしい自然と文化を一度に味わえる魅力的なエリアでもあります。
透明度の高い「天然の水族館」のような海
九十九湾の海は、透き通るような美しさが特徴で、訪れる人の多くがまずその透明度に驚かれます。
外洋からの大きな波が入り込みにくい入り江のため、海水が濁りにくく、まるで水族館の大きな水槽を覗き込んでいるかのような感覚が味わえます。
水中には小魚や貝類などが豊かに生息しており、季節によって見られる生き物も変わるため、自然観察の場所としても親しまれてきました。
日差しが差し込むと海底まで光が届き、ゆらゆらと揺れる海藻や岩肌の模様が見えるほどの美しさでも知られています。
自然の力がつくり出した静かな海の世界は、立ち止まって眺めているだけでも心が落ち着いていくように感じられます。
リアス式海岸が生み出す複雑で美しい景観
九十九湾を形づくっているのは、入り江が入り組んだリアス式海岸の地形です。
大小の湾が複雑に連なり、その一つひとつが異なる表情を見せてくれます。
角度を変えるだけで景色ががらりと変化し、静かな水面と森林の緑が重なり合う風景は、昔から絵画の題材にもなってきました。
海岸線そのものが曲線を描くため、目の前に広がる景色には奥行きがあり、どこか神秘的な雰囲気すら漂います。
波の影響が少ないこともあって、木々の緑が水面に映り込む様子は特に美しく、訪れる人をやさしく迎えてくれるかのようです。
こうした自然の造形美は、何十年もの歳月をかけて育まれてきたもので、九十九湾の価値を語るうえで欠かせない魅力のひとつとなっています。
九十九湾遊歩道の魅力
九十九湾を訪れる方にとって、海を間近に感じながら歩ける遊歩道は欠かせない存在でした。
海岸線に沿って続くコースは、ゆるやかにカーブを描きながら進んでいき、歩くたびに新しい景色が目の前に現れます。
海面との距離が近いため、潮風を感じながら散策できる心地よさが人気を集めてきました。
遊歩道沿いには森林の緑が生い茂り、日陰をつくってくれる場所も多く、季節を問わず歩きやすい環境が整っています。
鳥の声や波の音が心地よく響くため、自然の中でゆっくりと気持ちを整えるような時間を過ごすことができます。
九十九湾の奥深い魅力を知りたい方にとって、この遊歩道はその入り口となる存在であり、多くの方が思い出として心に残してきた場所でもあります。
令和6年能登半島地震における九十九湾の被害状況と現在
令和6年1月1日に発生した能登半島地震は、震度7という非常に強い揺れとなり、地域一帯に深刻な影響をもたらしました。
地震前の九十九湾は、風の弱い日であれば海面がほとんど揺らがず、自然の美しさをそのまま写し取るような姿を見せていました。
ところが、地震と津波によって環境そのものが大きく変化し、一部の地域では地形の損傷や施設の破損が確認されています。
津波による九十九湾の主な被害
地震直後に九十九湾へ押し寄せた津波は、約.2.2メートルとされており、湾内の漁港や海沿いの建物に深刻なダメージを与えました[2]。
普段は波の入り込みが少ない湾であるため、津波の影響を強く受けることとなり、船を係留していた港では設備の破損や流失などの被害が広がりました。
さらに、湾沿いにある店舗や観光施設の一部も浸水し、営業の継続が難しくなった場所もありました。
地域の方々が大切に守ってきた湾内の景観が、一時的に大きな変化を余儀なくされたことがわかります。
お宝エイド関連記事:イカキングで知られる能登道の駅の現在と能登地震復興に向けて私たちにできること
遊歩道や遊覧船への影響
九十九湾の風景を楽しむうえで欠かせない遊歩道は、地震による揺れと地盤の変化で一部が崩落し、安全が確保できない区間が生じました。
現在も一部では通行が制限されています。
特に、海岸の斜面に沿って続く区間では地盤が不安定となり、安全を確認しながら修復が進められています。
また、湾を海上から観賞できる遊覧船も影響を受けました。
地震発生から3ヶ月後には営業を再開したものの1年近く短縮営業を余儀なくされ、運航再開には相応の時間が必要となりました。
現在では通常通りの営業時間に戻り、長らく休止していたカフェも再開して地震発生前のかつての賑わいを戻りつつあります[3]。
観光施設の休止と復旧
九十九湾周辺には旅館や体験施設、学びの場として親しまれてきた施設が多くありますが、地震によって営業を一時的に休止せざるを得なかった場所も少なくありませんでした。
建物自体の損傷に加え、水道や道路など生活を支えるインフラも被害を受け、安全に運営できる環境が整うまで時間がかかったためです。
九十九湾で知られる代表的な旅館である百楽荘も建物や周辺インフラの被害を受け、営業再開には慎重な準備が必要となりました[4]。
それでも、地域の方々の暮らしを支えるために食事や入浴を提供するなど、復興に寄り添う取り組みが続けられています。
一方で、のと海洋ふれあいセンターのように建物自体の損傷は軽微であった施設でも、周辺の遊歩道の崩落によって活動内容が制限されるなど、影響が長期化している場所があるのも事実です。
観光と地域活動の両方に影響が及んだことが、この地震の大きさを物語っています。
九十九湾を含め能登は復興の途中。かつての姿を取り戻すために私たちにできること
九十九湾は、地震以前から豊かな自然と穏やかな風景で多くの人々を魅了してきました。
その美しさは地震によって大きく揺らぎましたが、地域の方々の尽力によって、少しずつではあるものの日常を取り戻しつつあります。
遊歩道や漁港の整備、観光施設の再開など、ひとつひとつの歩みが未来に向けた確かな前進となっています。
そして、この地に訪れる方々の存在は地域にとって大きな励ましとなり、復興を推し進める力にもなります。
現地を訪れて宿泊すること、地元の産品を購入すること、あるいは復興の状況を知り続けることも支援の一つです。
かつての九十九湾の姿が再び多くの人を迎えられるよう、私たちにもできる形で関わり続けることが、復興の後押しにつながるのではないでしょうか。
現在、被災地では様々な支援が行われていますが、一例として下記のNPO団体が災害発生直後から避難所で水や衛生用品等の物資配布をはじめとした支援活動を行っています。
- 認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン:石川県輪島市を中心に食品・水等の物資配布や炊き出しを実施中
- AAR Japan[難民を助ける会]:輪島市、珠洲市で炊き出し、県内各地の障がい者施設に支援物資配布
- NPO法人フードバンクとやま:水や食品の寄付、現地で炊き出しする団体への食品や備品の寄付
- 公益社団法人日本国際民間協力会(NICCO):輪島市を中心に生活物資や食料の配布
- 特定非営利活動法人ジャパンハート:能登町、輪島市を中心に要配慮者用支援物資の提供および避難所での医療分野における人的支援
- シャンティ国際ボランティア会:県内で支援物資の配布
いまだ被災地の混乱は収まっていないため、個人としてどのような支援をするのが良いのか、自分には何ができるのか、とお考えの方も多いかもしれません。
お宝エイドでは、上記でご紹介したような、被災地で復旧活動や被災者のサポートを行っているNPOの活動を支援する形で、能登半島地震への支援へとつなげています。
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(KOBIT編集部:Fumi.T)
<参考文献>
[1]石川県能登町観光ポータルサイト,「九十九湾・蓬莱島」,available at https://notocho.jp/experience/1065/
[2]のと海洋ふれあいセンター,「能登半島地震による被害状況」,available at http://notomarine.jp/center/doc/No_61.pdf
[3]九十九島遊覧船,available at https://www.99cruising.jp/
[4]能登半島九十九湾 洞窟風呂の宿 百楽荘,「能登の復興のために」,available at https://www.100raku-noto.com/reconstruction/
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