能登半島の絶景・巌門(がんもん)の魅力と地震後の現在を知る

能登半島の北部、荒波が打ち寄せる断崖絶壁の中に、ひときわ目を引く自然の造形があります。それが「巌門(がんもん)」と呼ばれる場所です。
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普石川県が誇る代表的な景勝地の一つで、近年ではSNSなどでも注目され始め、観光地としても再び脚光を浴びつつありました。
しかしながら2024年(令和6年)1月1日に発生した能登半島地震で巌門のある志賀町は大きな揺れを観測しました。
本記事では、そんな巌門の魅力を紐解きながら、能登半島地震の影響や現在に迫ります。
巌門とは?海がつくった能登の絶景
巌門は、石川県の羽咋郡志賀町に位置しています。太平洋側とは異なり、荒々しい日本海に面したこの場所では、風や波が作り出す独特の地形が数多く見られますが、中でもこの巌門は象徴的な存在です[1]。
「門」と名のつく通り、岩にぽっかりと開いた大きな穴は、まるで海の中に巨大なゲートが出現したかのような姿。自然にできたとは思えないその形に、多くの観光客が足を止めて見入ります。
潮の満ち引きや光の加減によって、岩肌の色や海面の輝きが変化するため、訪れるたびに違った表情を見せてくれるのも魅力のひとつです。
周辺には、遊歩道や展望スポットも整備されており、体力に自信のない方でも安心して散策できます。
季節によっては、観光船で海側から巌門を眺めるツアーも行われていて、また違った角度からその壮大さを体感することができます。
巌門が歩んできた地震の歴史
記憶に新しい2024年(令和6年)1月1日に発生した能登半島地震ですが、実は2007年にも大きな地震が発生した事を覚えている方も多いと思います。
この2度の大地震によって、自然の造形である巌門がどう影響を受けてきたのか、また観光地としてどのように向き合ってきたのかを知ることで、自然と共生することの意味が見えてきます。
2007年能登半島地震と巌門への影響
2007年3月25日、石川県能登半島を襲ったマグニチュード6.9の地震は、当時大きなニュースとして全国的に取り上げられました。
輪島市や七尾市、穴水町を中心に住宅の倒壊や土砂災害が相次ぎ、多くの方が被災されました。
この地震の際、巌門周辺でも一部の地盤にひび割れや崩落が確認され、遊歩道などの観光施設が一時的に立入禁止となったことがありました。
また、松本清張の「ゼロの焦点」の舞台ともなった「ヤセの断崖」の一部が崩落した事で、晴れた日には青く透き通って見える海が茶色く濁ったことが当時大きく報道された事を記憶している方もいらっしゃるかもしれません[2]。
観光客の安全を守るため、現地では早急な点検や補修作業が行われ、比較的短期間で再開へとこぎつけたという経緯があります。
2024年の能登半島地震と地形への変化
2024年1月1日の能登半島地震は、過去数十年の中でも特に被害の大きい災害として、多くの方の記憶に強く残る出来事となりました。
マグニチュード7.6という強烈な揺れにより、能登地方は広範囲で甚大な被害を受け、建物や道路だけでなく、自然地形にも大きな影響が及びました。
巌門を含む志賀町周辺も例外ではなく、地盤の変化や崩落の恐れが指摘され、観光の制限措置も取られることとなりました。
特に断崖や海食崖のような地形は、余震や大雨による二次災害の危険性が高まるため、状況が落ち着くまでの間は安全確認が最優先とされました。
今後も起こりうる?能登と巌門の地震リスク
美しい自然に囲まれた能登半島ですが、地震に関しては注意が必要なエリアでもあります。
2024年の大地震が象徴するように、この地域は“例外”ではなく、“可能性のある場所”であるという認識を持つことが大切です。
観光で訪れる方はもちろん、地元に暮らす方々も、地震に対する理解と備えがこれまで以上に求められるようになってきました。
能登半島が地震と無縁ではない理由のひとつが、半島内にいくつかの活断層が存在していることです。
活断層とは、今もなお地殻の動きを続けているとされる地層の亀裂のこと。これが地震の原因となる場合が多く、日本全国に点在しています。
能登地方では、珠洲市や輪島市周辺に複数の活断層が確認されており、過去の地震と照らし合わせても、周期的に地殻変動が起きていることが分かっています。
先の能登半島地震によって被災地では復旧・復興が進められていますが、専門家の間では今後も大きな揺れが起こる可能性があるとして警戒を呼びかけています[3]。
能登半島地震からの復興とこれからに向けて私たちができること
能登半島地震に限らず、国内外で大きな地震が起きるたびに、私たちは自然の力の大きさと、暮らしの脆さを思い知らされます。
それと同時に、自然の美しさに触れることの大切さ、そしてそれを未来へと残していく責任にも気づかされるのです。
2024年の能登半島地震は多くの場所に試練を与えましたが、それでもこの地は少しずつ前を向いて歩み始めています。
もし、あなたが「何か自分にもできることはないか」と感じておられるのであれば、それはもう、支援の第一歩です。
本記事でご紹介した巌門を訪れてその魅力を周囲に伝えたりすることも、大きな力になるのです。
また、現在もなお被災地では様々な支援が行われています。
一例として下記のNPO団体は災害発生直後から避難所で水や衛生用品等の物資配布をはじめとした支援活動を行ってきました。
- 認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン:石川県輪島市を中心に食品・水等の物資配布や炊き出しを実施中
- AAR Japan[難民を助ける会]:輪島市、珠洲市で炊き出し、県内各地の障がい者施設に支援物資配布
- NPO法人フードバンクとやま:水や食品の寄付、現地で炊き出しする団体への食品や備品の寄付
- 公益社団法人日本国際民間協力会(NICCO):輪島市を中心に生活物資や食料の配布
- 特定非営利活動法人ジャパンハート:能登町、輪島市を中心に要配慮者用支援物資の提供および避難所での医療分野における人的支援
- シャンティ国際ボランティア会:県内で支援物資の配布
お宝エイドでは、上記でご紹介したような、被災地で復旧活動や被災者のサポートを行っているNPOの活動を支援する形で、能登半島地震への支援へとつなげています。
お宝エイドでは様々な物品を通じたNPO団体の支援を行うことができます。
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あなたもお宝エイドを通じて能登半島地震の被災地支援活動をはじめてみませんか。
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<参考文献>
[1] しかまち観光ガイド,「巌門」,available at https://shika-guide.jp/spot/77/
[2] 北陸中日新聞Web,「無惨 ヤセの断崖 岩の一部崩れ 海水が茶色く」,available at https://static.chunichi.co.jp/hokuriku/archives/hknotoeq/list/200703/CK2007032902104837.html
[3] NHK,「石川県 地震の新たな被害想定 能登以外に金沢でも大被害を予想」,available at https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250507/k10014798411000.html
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