パートナーが生前大好きだったお酒。

中でも好きでよく集めていたブランデーは大切そうに箱にしまって飾ってあるものも多く、よほど思い入れがあったのではと思うと、なかなか処分できない方も多いのではないでしょうか。

また高級そうとは思うものの、自分はあまりお酒を飲まないものだから、今ひとつそのブランデーに価値が分からないという方もいらっしゃるはず。

そこで今回はブランデーの価値を知り、自宅に眠ったままの古いブランデーの新たな使い道を考えるきっかけにしていただければと思います。

ブランデーの歴史と価値

ブランデーがはじめて文献に登場したのは13世紀頃と言われていますが、果実酒を蒸留してできたものを薬代わりに用いたのがブランデーのはじまりと言われています。

その後、16～17世紀にかけてヨーロッパで起きた大寒波や政治的なしがらみによって、当時すでに主流のお酒だったワインの品質が低下したことをきっかけに、ワインを蒸留してアルコール度数を高めるブランデーが広まったと言われています。

色やアルコール度数はウイスキーとほぼ同じなものの、実はブランデーは主にワインが原料であることは、ブランデーの注目度がそれほど高くない日本では知らない方も多いかもしれません。

ただ、フランスでは17世紀半ば以降、フランスの税制改定によってアルコール度数ではなく量に対して酒税がかかるようになったことを受けて、ワインより保管しやすいブランデーが一気に発展していきました。

今ではブランドブランデーとして知られるコニャックやアルマニャックで作られたブランデーが一大ブランデー産地と言われはじめたのもこの頃です。

さらに18世紀以降、産地保護や偽造酒防止の法律が厳しく制定されたことが追い風となって、コニャックやアルマニャック地方で作られるレミーマルタンやヘネシーといったブランデーは高級ブランデーの地位を確立していくことになったのです。

古いブランデーには買取価値はある？

「焼いたワイン」が語源となっている果実酒を蒸留してできたブランデー。

一大産地であるコニャック地方で生産されたヘネシー、レミーマルタン、マーテル、クルボアジェ、カミュといったブランデーは、買取市場で1本数万円から、中には数十万円で取引されることもあります。

また、ワインと同じように熟成年数によって価値も高くなる傾向にあり、コニャックやアルマニャックの高級ブランデーは、コントという等級分けで価値基準が厳格に決められています。

• スリースター
• V.S.（ベリースペシャル）
• V.O.（ベリーオールド）
• V.S.O.P.（ベリースペシャルオールドペール）
• ナポレオン
• X.O.（エクストラオールド)
• Hors d’âge（オール ダージュ)

※コニャックとアルマニャックでは、同じ表記でも熟成年数等の基準は異なります

また、ブランデーは箱や替え栓をはじめとした付属品にも趣があり、そうした付属品が揃っているか否かでも価値が変わります。

中でも、レミーマルタン　ルイ13世、ヘネシーリシャール、カミュ　キュヴェなどのコニャックブランドの高級ブランデーは、フランスのバカラ社製のクリスタルガラスを採用したボトルに入っているものは、さらに市場での価値が高いとされています。

その美しいデザインから、お酒は飲まないけれどインテリアとして楽しむために集めるコレクターがいるほどですから、ブランデーは他のお酒にはない魅力や価値を持った洋酒と言えます。

▼ブランデーの種類や等級について知りたい方はこちらを参考ください

▼その他の洋酒の価値について知りたい方はこちらを参考ください

使い道のなくなった古いブランデーに「支援寄付」という新たな価値を

生前パートナーが大切にしていたブランデー。この機会にどのようなブランデーがあるのか見てみれば、思わぬ価値が眠っているかもしれません。

また、処分を検討していたけれど、本記事をきっかけに価値があることが分かったのであれば、その価値を必要としている方に受け継いでいくことを考えてみるのも１つ。

お宝エイドでは、ご家族が大切にしてきた「お宝」を通じて、支援寄付の活動につなげています。この機会に使い道のなくなった古いブランデーに新たな価値を与えてみてはいかがでしょうか。

※もし、ご支援される際に「譲渡所得税」や「寄付金控除」についてご心配の場合は、ご支援される団体様までお問合せください。

（KOBIT編集部：Fumi.T）