黒田清輝とは?鹿児島が生んだ「日本近代洋画の父」の代表作と作品価値
洋画家、政治家として明治から大正時代にかけて日本の近代化の礎としてその名を残した黒田清輝。
今回は「日本洋画の父」と称された、黒田清輝の画家としての人生を紐解きながら、彼が残した作品価値に迫ります。
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黒田清輝の生い立ちと画家としての人生を紐解く
黒田清輝は、1866年8月9日、薩摩国鹿児島城下東千石馬場町、現在の鹿児島市で薩摩藩士の父のもとに生まれ、その後叔父の養子となり、6歳で上京しました。
小学校卒業後に二松學舍(現 二松學舍大学)に入った頃から、日本初の洋画家として知られる高橋由一門下の細田季治に鉛筆画・水彩画を学びはじめました。
フランス留学をきっかけに画家として歩みはじめる
画家として歩むことを決意したのはそれから8年後の20歳になった時のことです。
東京外国語学校卒業後に法律を学ぶ目的としたフランス留学で、山本芳翠や藤雅三といった画家たちに出会ったことで刺激を受け、フランス画家のラファエル・コランに師事することとなりました。
その後、黒田清輝はヨーロッパを周遊しながら油絵を描き続けました。1891年にはフランス芸術家協会のサロンに「読書」を出品し、フランスの展覧会で入選。その後、9年間のフランス留学を終えて、1893年に日本に帰国しました。
美術家だけじゃなく美術教育家としても積極的に活動
帰国した黒田清輝は、日常の風景を捉えた『湖畔』など、明るい外光を用いた画風で新たな評価を得ました。
これまでの日本の洋画には見られなかったこのスタイルは、「外光派」や「紫派」と称されるようになり、多くの注目を集めました。
同時に、フランスで得た知見を広めるべく、「天真道場」という洋画研究所を開設して若手の教育にあたりました。
また、東京芸術大学の前身である東京美術学校の設立に中心的な役割を果たし、西洋画科の主任としてヨーロッパの美術教育を導入しました。
さらに、博覧会や文展の審査官を積極的に務め、1913年には国民美術協会の初代会頭および帝室技芸員に就任し、公的な役割でも顕著な成果を上げました。
近代日本の政治家として美術行政に貢献した晩年
洋画家として、また近代美術教育にも尽力していた黒田清輝は、1917年に養父が亡くなると子爵の称号を継ぎ、1920年の補欠選挙で当選し、貴族院議員にも就任しました。
関東大震災の翌年、1924年に亡くなるまで、絵画制作を続けながら、美術行政においても重要な役割を果たしました。
黒田清輝の代表作と買取価値
黒田清輝の作品には、日常の光景を主題にしたものが数多く見られます。
従来の日本洋画が陰影で暗い褐色を用いることが多かったのに対し、彼の作品では陰影に紫や淡青を使い、光が当たる部分には明るい色を配する手法を採用していました。
黒田清輝の代表作には、下記のような作品があります。
- 読書(1891年)
- 舞妓(1893年)
- 朝妝(1893年・焼失)
- 湖畔(1897年)
- 智・感・情(1899年)
- 花野(1907年)
- 桜島爆発図(1914年)
黒田清輝の作品は一般市場に出回るケースは少ないため、ひとたびオークションに出れば高額な価格がつくことでも知られています。
例えば1910年作の「荒苑斜陽」は、2020年のオークションで1億4千万円という価格で落札された実績もあります。
日本の近代美術の発展に多大な貢献した彼の作品は、没後100年経った現在でも高い評価と価値が残されています。
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(KOBIT編集部:Fumi.T)
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