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大倉陶園とは?100年以上の歴史を持つ日本が誇る高級食器の価値

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若かりし頃、お祝いの節にたびたび高級食器を贈り物として頂いた経験がある方もいらっしゃると思います。

子供も独立し、ご近所付き合いやママ友同士で自宅に集まる機会もめっきり減った今では、戸棚の奥や押し入れに高級食器が閉まわれたままになっているご家庭も多いのではないでしょうか。

今回はそんな食器の中でも、日本製として現在も記念品や贈り物として珍重されている「大倉陶園」をテーマに扱います。

あなたがお持ちの食器の中にも、ひょっとしたら大倉陶園製のものがあるかもしれません。その食器には実は高い価値が眠っていますので、ぜひ本記事を通じて改めてその価値を知って頂ければと思います。

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大倉陶園とは?「ノリタケ」との関係も深い陶磁器メーカーの歴史

大倉陶園は1919年(大正8年)に設立され、2020年に創業100周年を祝いました。設立者は大倉孫兵衛とその息子和親で、彼らは「単なる商業活動ではなく、最上の品質を追求する」という理念を持っていました。

その理念は、日本の伝統工芸を尊重し、効率を犠牲にしても高品質な作品を創出する姿勢に反映されています。高級な素材と優れた技術で、芸術的な価値が高い製品を製造し続けています。

大倉陶園とノリタケとの違い

同じ日本製の食器メーカーと言えば「ノリタケ」の名前を知っている方も多いと思います。

実は大倉陶園とノリタケは、同一の創業者によって立ち上げられた企業で、兄弟会社のような関係にあります。それぞれ企業は森村グループに所属しています[1]。

この背景には、森村市左衛門という創業者のビジョンがあります。彼は輸入に頼ることなく、国内で高品質の陶磁器を製造することを目指していました。この理念のもと、1904年に日本陶器合名会社(現ノリタケカンパニーリミテッド)が設立され、続いて1919年に大倉陶園が設立されたのです。

ノリタケは家庭用食器から研削研磨工具に至るまで幅広い製品を扱っているのに対し、大倉陶園は欧州の技術と日本の美学を融合させた洋食器や芸術的価値の高い陶磁器の製造に特化しています。

大倉陶園は、欧州の装飾技法や素材の製法に日本の伝統技術を取り入れたことで、独自のデザインスタイルを築き上げました。この独自性が認められ、天皇皇后両陛下のご成婚記念晩餐会で使用された食器や、迎賓館で公式に使用される皇室御用達の食器として高く評価されています。

大倉陶園の代表的な高級食器と買取価値

大倉陶園は2019年に創業100周年を迎え、これまで数々の食器を生み出してきました。

ここでは大倉陶園を代表する3種類のシリーズをご紹介します。

ブルーローズ

「ブルーローズ」というデザインは、炎の芸術が生み出す神秘的な色彩を背景に、生命力あふれるバラとしなやかに伸びる蔓を描いています。

このデザインは1928年に誕生し、今も多くの人々に愛され続けている大倉陶園を代表する絵柄です。自然界では青いバラは存在しないとされていた時代に、この奇跡をデザインに落とし込んだのが「ブルーローズ」です。大倉陶園特有の「岡染め」技法を用いて白磁に映える紺青の花は、世代を超えて人気です。

ゴールドライン

「ゴールドライン」というシリーズは、その名の通り、無地の白い食器に金彩で縁取りを施したデザインが特徴です。

以前の記事で触れたように、大倉陶園は「白さ」に非常にこだわっており、「セーブルのブルー・オークラホワイト」と称されるほどです。この「ゴールドライン」シリーズは、その白い美しさを最大限に活かすために展開されています。

クラシックローズ

「クラシックローズ」というシリーズは、手描きによる柔らかな筆使いと色彩が優しい印象を与えています。

1983年に発売されたこのシリーズは、その後も一貫して手描きで製作されています。ピンク系の薔薇を中心に、アンティークな紅茶色を取り入れることで大人の美意識を感じさせる高貴な色合いが特徴です。ディナーパターンでの製作により、様々なアイテムのバリエーションが揃っています。

「ブルーローズ」シリーズは、一つの食器で数万円の価値がつくこともある一方で、買取価格は数千円から数十万円と非常に幅広い範囲で変動します。

「ゴールドライン」や「クラシックローズ」シリーズも、買取価格は数千円から数万円とされており、これらのシリーズもブルーローズ同様、時代の流行や需要に左右されず、良好な保存状態であれば半永久的に価値が維持される可能性があります。

もう使わない高級食器の処分を考えているならば支援の力に

ご自宅に眠ったままの食器にも価値があります。もし、もう使わない高級食器を断捨離や生前整理、遺品整理で処分をしようとお考えでしたら、その価値を新たな力に変えてみてはいかがでしょうか。

お宝エイドでは、ご自宅に眠る価値ある物品をNPOの活動支援につなげる取り組みを行っています。

これまで社会貢献をしたいけれど、私に何ができるだろうかと考えていらっしゃった方は、ご自身がお持ちの“お宝”を通じて、持続可能な未来を紡ぐ第一歩を踏み出して頂ければ幸いです。

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KOBIT編集部:Fumi.T)

<参考文献>
[1]大倉陶園公式オンラインショップ,「その他のご質」,available at https://okuratouen.com/hpgen/HPB/entries/150.html

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