ジョルジュ・ルオーの生涯を紐解きながら芸術作品の価値を知る

パートナーやご両親、祖父母が、生前ジョルジュ・ルオーの作品が好きで、絵画や版画作品を手にされていたという方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、ジョルジュ・ルオーについて名前は聞いたことがあるけれど、どのような芸術作品を遺した人物だったのかを知って頂くために、ルオーの芸術家としての人生を紐解きながら、代表作や作品価値をご紹介します。
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ジョルジュ・ルオーとは?芸術家としての生涯を辿る
ジョルジュ・ルオーは、フランスの画家として、また版画家としても高く評価されています。
彼の作品はフォーヴィスムに分類されることが多いですが、単なる色彩の大胆さにとどまらず、宗教的テーマや社会問題を深く追求した点で独自性を持っている事でも知られています。
幼少期とステンドグラス職人時代
ルオーは1871年、フランス・パリの労働者階級の家庭に生まれました。
幼い頃から美術に興味を持ち、14歳の時にはステンドグラス職人としての修行を始めます。
この経験は彼の作風に大きな影響を与えたと言われており、ルオーの絵画に見られる太く黒い線も、この技術に由来していると考えられています。
さらに、色の透明感や光の効果を活かした表現は、彼の後の作品に独特の雰囲気をもたらしたとも言われています。
こうした背景を持つルオーは、単なるデッサンの巧みさだけでなく、色と線の力を最大限に活用する技術を若い頃から身につけていたのです。
美術学校時代とフォーヴィスムの影響
1890年、ルオーはフランス国立美術学校(エコール・デ・ボザール)に入学し、そこで象徴主義の画家グスタフ・モローに師事します。
モローは、ルオーの才能を高く評価し、彼を特に熱心に指導しました。
この時期のルオーは、宗教画や歴史画の影響を強く受けていましたが、次第にフォーヴィスムの影響も受けるようになります。
フォーヴィスムは、アンリ・マティスやアンドレ・ドランによって推進された美術運動で、鮮やかな色彩と大胆な表現が特徴です。
ルオーもこの動きに共鳴しましたが、単に色彩の美しさを追求するのではなく、人間の内面的な苦悩や精神性を表現することに重点を置きました。
この点が、他のフォーヴィストたちと異なる特徴と言えるでしょう。
社会の表と裏を作品に込めた30代のルオー
20世紀初頭、ルオーの作品にはサーカスの道化師や娼婦といった社会の底辺に生きる人々が多く登場するようになります。
彼はこれらの人物を単なる題材としてではなく、人間の哀しみや孤独を象徴する存在として描きました。
例えば、ルオーがよく描いた道化師の絵は、単なる陽気な演者ではなく、どこか悲哀をたたえた表情をしています。
これは、道化師を「仮面の下に本当の感情を隠している存在」として捉えていたからはないかという見方もできます。
同様に、娼婦の姿を描いた作品も多く描かれましたが、これも当時の社会で生きる人間の運命に対する哲学的な視点や思いが込められていたと考えられています。
ルオーの晩年と死去
晩年のルオーは、ますます精神的な探求を深め、宗教的なテーマに取り組むようになりました。
特に、キリストを題材にした作品が増え、彼の信仰心がより強く反映されるようになります。
また、彼の代表的な版画作品『ミセレーレ』は、1914年から制作が始まり、長い時間をかけて完成しました。
この作品群には、戦争や人間の苦しみ、神への祈りが込められており、ルオーの芸術における集大成とも言えるものです。
ルオーは晩年に未完成の約300点もの作品を焼却したことでも知られていますが、1958年にパリで生涯を閉じるまで作品を制作し続けたとされています。
彼の死去後も作品は世界中で評価され続けており、日本でも展覧会が開かれ、多くの人々に感動を与えています。
ジョルジュ・ルオーの芸術作品 代表作と価値
ジョルジュ・ルオーの代表作には、このような作品があります。
<ジョルジュ・ルオーの代表作>
- キリストの顔(1933年)
- 老いた王(1937年)
- ピエロ(1938年)
- 聖顔(1939年)
- ヴェロニカ(1945年)
- 秋の夜景(1952年)
- マドレーヌ(1958年)
芸術家としての生涯で数多くの絵画や版画遺し、希少価値が高いとされる作品の多くは美術館に収蔵されています。
しかしながら、個人コレクターが持っている作品の中でも価値の高いものがあり、過去には某鑑定番組に出品されたルオーの銅版画に100万円の鑑定額が付けられた事もあります。
もし、ご自宅に眠っていた絵画・版画がルオーの本物の作品であれば、思わぬ価値があるかもしれません。
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(KOBIT編集部:Fumi.T)
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