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災害・緊急支援

停電への備えに必要なものは?防災用品の選び方・使い方・保管方法を解説

台風や地震、豪雨、大雪、落雷などによって、停電は突然発生します。

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短時間で復旧することもありますが、電力設備や道路が大きな被害を受けると、復旧まで数日以上かかる可能性もあります。

停電時に困るのは、部屋が暗くなることだけではありません。

冷蔵庫、エアコン、給湯器、調理家電、スマートフォンの充電など、普段の暮らしを支えるさまざまな機能が使えなくなります。

集合住宅では、給水ポンプやエレベーター、オートロックなどが停止することもあります。

そこで本記事では、停電への備えとして用意したいものをはじめ、防災用品の選び方、安全な使い方、保管方法を解説します。

中古品やアウトドア用品を活用する際の確認点も紹介するため、自宅の備えを見直す際にお役立てください。

停電への備えは何日分必要?

家庭での備蓄は、まず最低3日分、可能であれば1週間分を意識して準備するとよいでしょう。

大規模災害では、停電に加えて断水や通信障害、道路の寸断、店舗の休業などが同時に発生する可能性があるためです。

ただし、必要なものと量は世帯によって異なります。

人数だけでなく、次のような条件も踏まえて考えましょう。

  • 乳幼児や高齢者がいる
  • 在宅医療機器や介護用品を使用している
  • ペットを飼っている
  • オール電化住宅に住んでいる
  • 集合住宅の高層階に住んでいる
  • 暑さや寒さが厳しい地域に住んでいる

最初からすべてを完璧にそろえる必要はありません。

照明、連絡手段、飲料水、食料、トイレの順に、生活への影響が大きいものから準備するのが現実的です。

停電への備えとして用意したい基本アイテム

懐中電灯とLEDランタン

停電時の照明には、懐中電灯とLEDランタンの両方が役立ちます。

懐中電灯は移動する方向や足元を照らす道具、ランタンは部屋の一定範囲を照らす道具として使い分けられます。

選ぶ際は、明るさだけでなく、連続点灯時間、使用する電池、防水性能、置きやすさも確認しましょう。

非常に明るい製品でも、短時間で電池が切れるものは長期停電に向かない場合があります。

明るさを数段階で切り替えられる製品なら、必要に応じて消費電力を抑えられます。

照明は一か所にまとめず、寝室、玄関、リビングなどへ分散して置くことが大切です。

停電後に暗い室内を歩いて取りに行く必要がないよう、手を伸ばせば届く位置を決めておきます。

ろうそくは電池を必要としない一方、余震による転倒や消し忘れによって火災につながる危険があります。

停電時の主な照明には、火を使わないLED機器を選びましょう。

乾電池と充電池

ライトや携帯ラジオを用意しても、対応する電池がなければ使えません。

備えている機器が単1形、単3形、単4形など、どの電池を何本使用するのかを一覧にしておくと管理しやすくなります。

乾電池には使用推奨期限があります。

また、機器に入れたまま長く放置すると、液漏れによって端子や本体が傷む場合があります。

予備の乾電池は高温多湿を避けて保管し、期限や外装の変形、液漏れの有無を定期的に点検してください。

繰り返し使える充電池は経済的ですが、停電前に充電されていなければ役立ちません。

乾電池と充電池のどちらか一方だけに頼らず、用途に応じて併用する方法もあります。

モバイルバッテリーと充電ケーブル

スマートフォンは、安否確認、停電情報の確認、地図の閲覧などに使える重要な道具です。

停電が長引くと充電できなくなるため、モバイルバッテリーを準備しておきましょう。

容量はmAhで表示されますが、変換時に損失が生じるため、表記された容量のすべてをスマートフォンへ移せるわけではありません。

家族の端末数や利用頻度を踏まえ、余裕のある容量を選ぶことがポイントです。

USB Type-Cなど、端末に合う充電ケーブルも忘れずに用意します。

バッテリーだけを保管していても、必要なケーブルがなければ充電できません。

モバイルバッテリーは消耗品です。

膨張、ひび割れ、異臭、異常な発熱があるものは使用を中止してください。

直射日光が当たる窓辺や、夏場に高温になる車内での保管も避けます。

数か月ごとに残量と充電機能を確認し、メーカーが案内する方法で保管しましょう。

携帯ラジオ

停電が広範囲に及ぶと、携帯電話の基地局や通信設備の非常用電源が尽き、インターネットへつながりにくくなることがあります。

乾電池式の携帯ラジオがあれば、電力会社や自治体、放送局からの情報を受け取りやすくなります。

携帯ラジオには、乾電池式、内蔵バッテリー式、手回し充電式、ソーラー充電式などがあります。

手回しやソーラーは便利ですが、発電量が限られることもあるため、乾電池など別の電源も準備しておくと安心です。

購入後は箱に入れたままにせず、地域の放送を受信できるか試してください。

選局方法や音量調整など、基本操作を家族で共有しておきましょう。

飲料水と非常食

停電によって給水ポンプが止まると、水道設備そのものが無事でも断水することがあります。

飲料水は1人1日3リットルを一つの目安とし、最低3日分、保管場所に余裕があれば1週間分を検討します。

食料は、缶詰、栄養補助食品、乾パン、加熱せずに食べられるレトルト食品などが便利です。

ただし、非常時専用の食品だけでそろえる必要はありません。

普段食べている保存性の高い食品を多めに買い、古いものから消費して補充するローリングストックなら、期限切れと買い替えの負担を減らせます。

乳幼児のミルクや離乳食、高齢者向けの介護食、食物アレルギー対応食、ペットフードなどは代替品が見つかりにくいため、家庭の事情に合わせて優先的に備えましょう。

簡易トイレと衛生用品

断水時に特に困りやすいのがトイレです。

排水設備が壊れていたり、集合住宅の配管が損傷していたりする状態で水を流すと、詰まりや逆流、下の階への漏水につながるおそれがあります。

便器へ取り付ける袋と凝固剤を組み合わせた簡易トイレを備えておきましょう。

必要数は家族の人数と想定日数から考え、余裕を持って準備します。

使用後の袋を一時保管するため、厚手のポリ袋や防臭袋もあると便利です。

このほか、ウェットティッシュ、トイレットペーパー、消毒用品、生理用品、おむつ、常備薬なども確認します。

停電と断水は同時に起こり得るため、電気を使わず、水の使用量も抑えられる用品が役立ちます。

カセットコンロとカセットボンベ

カセットコンロがあれば、オール電化住宅でも湯を沸かし、簡単な調理ができます。

ただし、燃焼器具であるため、換気と設置場所には十分な注意が必要です。

テント内や車内などの狭い密閉空間では使用しないでください。

室内で使う場合は、取扱説明書に従って換気し、周囲に燃えやすいものを置かないようにします。

コンロを覆うほど大きな鍋や鉄板を使うと、ボンベが過熱される危険もあります。

ボンベには製造時期や使用期限の目安があります。

さび、変形、接続部の傷みがないか確認し、高温や直射日光、火気を避けて保管しましょう。

古くなったボンベの処分方法は、自治体のルールに従ってください。

ポータブル電源を選ぶときの基礎知識

ポータブル電源は、モバイルバッテリーより大容量で、ACコンセントを備えた製品が多い蓄電装置です。

スマートフォンや照明のほか、機種によっては扇風機、電気毛布、小型冷蔵庫などにも給電できます。

容量Whと定格出力Wを確認する

ポータブル電源を選ぶ際は、容量と出力を分けて考えます。

容量は主にWhで示され、どの程度の電力量を蓄えられるかを表します。

定格出力はWで示され、接続した機器へ継続的に供給できる電力の上限を表します。

例えば、電気ケトル、電子レンジ、ドライヤーなどは消費電力が大きく、容量が残っていても、ポータブル電源の出力上限を超えると使用できません。

冷蔵庫など、動き始める瞬間に大きな電力を必要とする機器もあります。

実際の使用時間は、電源の容量を家電の消費電力で割った時間より短くなるのが一般的です。

電力の変換損失や気温、バッテリーの状態などが影響するため、余裕のある容量を選びましょう。

日常的に使って動作を確かめる

災害用品として長く保管するだけでは、いざというときに操作方法が分からなかったり、充電が不足していたりする可能性があります。

キャンプや庭仕事、節電などで日常的に使えば、操作に慣れながら状態を確認できます。

ソーラーパネルを組み合わせる場合は、ポータブル電源の入力規格に対応するか確認してください。

ソーラー充電は天候、季節、日照時間、設置角度に左右されるため、常に表示どおりの発電量が得られるとは限りません。

長期停電時の補助手段として考えるのが適切です。

発電機は必ず屋外で使用する

エンジン式の発電機は大きな電力を確保できる一方、排気ガスに一酸化炭素を含みます。

一酸化炭素は無色・無臭で気づきにくく、吸い込むと重大な事故につながります。

発電機は、屋内、車内、物置、地下室、囲われた車庫では使用してはいけません。

窓や換気口から十分に離れた屋外で、取扱説明書に従って使用します。

換気扇を動かしたり窓を開けたりするだけでは、安全な使用場所にはなりません。

また、発電機を住宅の壁面コンセントへ直接つなぐ行為は、逆潮流による感電や設備損傷の原因になります。

原則として、使用する電気機器を発電機へ直接接続してください。

住宅設備へ給電する仕組みが必要な場合は、電気工事の専門業者に相談します。

ガソリンを使用する機種では、燃料の保管と給油にも注意が必要です。

指定された容器を使用し、発電機が高温の状態では給油しないでください。

停電したときに行うこと

停電の範囲を確かめる

最初に、自宅だけが停電しているのか、近隣一帯も停電しているのかを確認します。

周囲の建物や街灯も消えている場合は、電力会社の停電情報、携帯ラジオ、自治体の情報を確認しましょう。

自宅だけの場合は、分電盤のブレーカーが落ちていないか確認します。

ただし、分電盤が浸水している、焦げたにおいがする、火花や異音があるといった場合は触れず、電力会社や専門業者へ相談してください。

電熱器具のプラグを抜く

停電前に使用していたアイロン、電気ストーブ、ドライヤーなどは、電気の復旧と同時に動き出すことがあります。

通電後の火災や事故を防ぐため、電熱器具を中心にプラグを抜いておきます。

避難のため家を離れる場合は、状況に応じてブレーカーを落とします。

復電後はブレーカーを戻す前に、電気機器やコードの損傷、焦げたにおい、浸水がないかを確認しましょう。

冷蔵庫をむやみに開けない

停電したら、冷蔵庫と冷凍庫の扉をできるだけ開けないことが基本です。

扉を開けるたびに冷気が逃げ、庫内温度が上がります。

停電が予測できる場合は、保冷剤や水を入れた容器を凍らせておくと、庫内温度の上昇を抑える助けになります。

停電後の食品が安全かどうかは、停電時間、庫内温度、食品の種類によって異なります。

見た目やにおいだけでは判断できないこともあるため、不安を感じる食品は無理に食べないでください。

季節と家族構成に合わせて備える

夏の停電では、熱中症への警戒が必要です。

飲料水、経口補水液、保冷剤、冷却用品、充電式扇風機などを用意します。

ただし、室温や湿度が高く、家庭内で安全に過ごせない場合は、電力が確保された施設などへ早めに移動することも検討してください。

冬は、毛布、防寒着、帽子、手袋、使い捨てカイロなど、電気を使わない防寒用品が役立ちます。

燃焼式暖房器具は換気不足や火災の危険があるため、製品の使用条件を守る必要があります。

在宅医療機器を使用している家庭では、一般的な防災対策だけでは十分でないことがあります。

機器の消費電力、内蔵バッテリーの稼働時間、予備電源への切り替え方法を確認し、平常時から主治医、機器メーカー、訪問看護事業者などへ相談しておきましょう。

ポータブル電源を医療機器へ使用できるかどうかも、自己判断せずメーカーなどに確認してください。

ペットがいる家庭では、フード、水、薬、トイレ用品に加え、電力を使う飼育設備の代替手段を考えます。

水槽のヒーターやエアポンプなどが止まると影響が大きいため、飼育している生き物に合わせた対策が必要です。

中古・リユースの防災用品を活用するときの注意点

防災用品は、必ずしも新品だけでそろえる必要はありません。

キャンプ用品やアウトドア用品には、停電時に活用できるものが多くあります。

状態のよいLEDランタン、収納ケース、毛布、手動工具、調理器具などは、中古品も選択肢になります。

一方、バッテリーを内蔵した製品は慎重に選ばなければなりません。

ポータブル電源やモバイルバッテリーは、見た目がきれいでも、使用年数や保管環境によって容量が低下している場合があります。

中古のバッテリー製品を検討する際は、次の点を確認しましょう。

  • メーカー名と型番が明確か
  • 製造年や購入時期が分かるか
  • 充放電回数や使用状況が確認できるか
  • 本体に膨張、ひび、変形、異臭がないか
  • 端子にさびや腐食がないか
  • 純正または適合する充電器が付属しているか
  • リコールの対象になっていないか
  • メーカーのサポートが継続しているか

実際に充電と給電を試し、表示どおりに動作するかも確認します。

ただし、状態を十分に判断できない中古品を、在宅医療機器など生命に関わる用途の唯一の電源にするのは避けましょう。

中古の発電機や燃焼器具では、燃料ホース、パッキン、点火装置などの経年劣化にも注意が必要です。

燃料漏れ、異常燃焼、部品の欠損があるものは使用せず、必要に応じてメーカーや専門業者による点検を受けてください。

防災用品を安全に保管・管理する方法

防災用品は、所有しているだけでは十分ではありません。

必要なときに取り出せて、正常に使える状態を維持することが重要です。

まず、品名、数量、保管場所、購入時期、使用期限、対応する電池などを一覧にします。

食品や水はローリングストックで入れ替え、乾電池やカセットボンベも期限と状態を点検しましょう。

ライトやラジオは、半年に一度など点検日を決め、実際に動かします。

モバイルバッテリーとポータブル電源は充電残量を確認し、メーカーの案内に沿って補充電します。

発電機は燃料の状態を含めて管理し、取扱説明書に従って試運転を行ってください。

不要になった充電式電池やバッテリーは、一般ごみに混ぜると収集・処理の過程で発火する危険があります。

端子の絶縁など、指定された処置を行ったうえで、自治体、メーカー、回収協力店の案内に従って処分しましょう。

停電への備えを確認するチェックリスト

最後に、家庭で確認したい項目をまとめます。

  • 懐中電灯を寝室や玄関からすぐ取れる
  • LEDランタンと予備電池がある
  • 電池の種類と必要本数を把握している
  • モバイルバッテリーが充電されている
  • 必要な充電ケーブルがそろっている
  • 携帯ラジオの操作方法を確認している
  • 最低3日分の水と食料がある
  • 簡易トイレと衛生用品を備えている
  • 季節に合った暑さ・寒さ対策品がある
  • カセットコンロを安全に使用できる
  • ポータブル電源の容量と出力を把握している
  • 家族の連絡方法と集合場所を決めている
  • 防災用品の保管場所を家族が知っている
  • 半年に一度程度、動作や期限を点検している

停電への備えでは、高価な機器を買うことよりも、照明、情報、通信、水、食料、トイレ、温度管理という生活機能を一つずつ確保することが大切です。

新品とリユース品、専用の防災用品と普段使いできるアウトドア用品を上手に組み合わせれば、無理なく備えを充実させられます。

まずは手持ちのライトを点灯し、モバイルバッテリーの残量を確認するところから始めてみましょう。

定期的に使い、点検し、必要に応じて入れ替えることが、災害時に本当に役立つ備えにつながります。

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(KOBIT編集部:Fumi.T)

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