ブランデーのボトルを見るとナポレオンと書いてあるのを見かけますが、普段ブランデーを飲まない方にはどのような違いがあるのか分からないものですよね。

そこで今回はナポレオンというブランデーを知る手がかりとして、同じくよく見かけるV.SやX.Oとの違いを見ていきながら解説していきます。

ブランデーの「ナポレオン」は等級を示す表記の１つ

ブランデーのボトルラベルに記載されている「ナポレオン」は、ブランデーの銘柄名と思われていた方もいらっしゃると思いますが、実は銘柄ではなく等級を表すものになります。

ブランデーは、果物を発酵したものを蒸留した後に樽で熟成する製造工程になりますが、「コニャック」と「アルマニャック」と言われる高級ブランデーは、その熟成年数によって等級が分けられています。

ブランデーの原料や製法、ウイスキーなどの洋酒との違いは、こちらの記事でご紹介していますので、合わせてご参考ください。

→ブランデーとは？ウイスキーなど他の洋酒との違いから魅力を知ろう！

コニャックとアルマニャックのナポレオンの違い

このように高級ブランデーの等級を表す「ナポレオン」ですが、コニャックとアルマニャックではコント数・熟成年数の等級ルールが異なります。

＜コニャックの等級＞

ランク	コント	熟成年数
スリースター	コント2以上	2年以上
V.S.	コント2以上	4年以上
V .S .O.P	コント4以上	7年以上
ナポレオン	コント6以上	12年以上
X.O.	コント10以上	20年以上
オルダージュ	コント10以上	X.O.以上の品質が認められたもの

＜アルマニャックの等級＞

ランク	コント	熟成年数
スリースター	コント1以上	1年以上
V.S.	コント2以上	2年以上
V.O.	コント4以上	4年以上
V .S .O.P	コント4以上	5年以上
ナポレオン	コント5以上	5年～12年
X.O.	コント10以上	20年以上

ブランデーは製造過程で複数の原酒をブレンドしながら熟成を重ねていくもので、コント数は、その最も若い（最初に調合された）原酒の熟成年数で決められます。

同じコニャックとアルマニャックでは、このようにナポレオンと認められるコント数はコニャックの方が厳しくなっていますが、アルマニャックのナポレオンも熟成10年以上の原酒が使用されているものも多いため、価値に大きな差があるわけではありません。

まとめ

「ナポレオン」はブランデーの等級を表すものであることが分かると、ブランデーは古いものほど価値が高いことが分かります。

両親や祖父母がブランデー好きで、長年棚に大切に寝かしていたブランデーがあるご家庭もあるかもしれません。

断捨離や遺品整理でそんな古いブランデーがあれば、ひょっとすると思わぬ価値が残されているかもしれません。こうしたブランデーにどのくらいの価値が眠っているかについては、下記の記事で詳しく触れていますので、ぜひこの機会に新たな使い道を考えてみてはいかがでしょうか。

→自宅に眠るヘネシーやレミーマルタンなど古いブランデーに高い価値

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（KOBIT編集部：Fumi.T）