喪中のお年賀はどうする?贈る時期・のし・挨拶・受け取った品物の扱いを解説
喪中にお年賀を贈ってもよい?
喪中だからといって、品物のやり取りが一律に禁止されているわけではありません。
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ただし、お年賀には新年を祝う意味が含まれるため、自分または相手が喪中の場合は、通常のお年賀とは時期や名目を変えるのが一般的です。
無難なのは、松の内が明けてから「寒中御見舞」として品物を贈る方法です。
紅白の水引や華やかなのしを使わず、新年を祝う言葉も控えれば、日頃の感謝や相手を気遣う気持ちを丁寧に伝えられます。
なお、喪中のお年賀に全国共通の厳格な決まりがあるわけではありません。
宗教・宗派、地域、家庭の考え方によって対応が異なるため、形式だけにこだわらず、相手の心情や負担を優先して判断することが大切です。
そもそもお年賀とは
お年賀は、新しい年を迎えた際に、前年にお世話になった相手へ感謝を伝え、本年も変わらない付き合いを願って渡す品物です。
本来は年始の挨拶で相手宅などを訪問した際に、手土産として直接渡す性格を持っています。
一般的には、菓子、茶、コーヒー、酒、調味料、タオル、洗剤などが選ばれます。
高価な贈答品というより、相手が受け取りやすく、家族や職場で使いやすい品が中心です。
一方で、お年賀には新年を祝う意味合いがあります。
故人を悼み、祝い事を控えている喪中の人に対しては、通常どおりの形式で贈ると負担を感じさせる可能性があります。
そのため、贈答そのものをやめるのではなく、寒中見舞いなどに切り替える方法が用いられます。
喪中と忌中の違い
喪中のお年賀を考える際は、喪中と忌中の違いも知っておきましょう。
忌中は、亡くなってから一定期間、故人を悼みながら行動を慎む時期です。
仏式では四十九日、神式では五十日を一つの目安とすることがありますが、宗教や家庭によって異なります。
この期間は遺族が葬儀や各種手続きに追われていることも多いため、急を要さない訪問や贈答は控えるのが無難です。
喪中は、近親者を亡くした人が祝い事への参加などを控える期間です。
一般的には一年程度が目安とされますが、法律で定められた期間ではありません。
故人との続柄や同居の有無、家族の意向によっても考え方が変わります。
特に忌中の相手には、形式上問題がないかだけでなく、品物を受け取ったり返礼を考えたりする余裕があるかを配慮しましょう。
自分が喪中の場合のお年賀
松の内に御年賀として贈るのは控える
自分が喪中の場合は、松の内に「御年賀」の表書きで品物を贈ることや、「明けましておめでとうございます」と挨拶することは控えるのが一般的です。
ただし、前年にお世話になった人へ感謝の品を贈る行為そのものが禁止されているわけではありません。
年始を祝う形式を避け、時期をずらすことで気持ちを伝えられます。
松の内が明けたら寒中見舞いとして贈る
品物を届けたい場合は、松の内が明けてから寒中見舞いとして贈るとよいでしょう。
松の内は一月七日までとする地域が多い一方、関西などでは一月十五日までとする地域もあります。
相手が住む地域の慣習に合わせると、より丁寧です。
寒中見舞いを贈る時期は、松の内が明けてから立春の前日ごろまでが目安です。
立春の日付は年によって変わるため、その年の暦を確認してください。
立春を過ぎてしまった場合は、「余寒御見舞」として贈る方法もあります。
法人間の贈答は社内の慣例も確認する
会社名義のお年賀は、個人の慶弔と分けて考えられる場合があります。
担当者個人が喪中でも、会社同士の年始挨拶は通常どおり行うケースも少なくありません。
自己判断で中止するのではなく、社内規定や過去の対応を確認しましょう。
相手企業の担当者が喪中の場合も、会社宛てと個人宛てのどちらなのかによって判断が変わります。
迷う場合は、祝賀色を抑え、「御挨拶」として渡す方法もあります。
相手が喪中の場合のお年賀
相手の気持ちと生活状況を優先する
相手が喪中だと分かっている場合は、松の内にお年賀を持参するのではなく、時期を改めるのが無難です。
亡くなってから日が浅いときは、遺族が心身ともに疲れている可能性があります。
突然訪問すると、品物を受け取る準備や応対の負担をかけてしまいます。
品物を渡したいときは、事前に連絡して都合を確認しましょう。
直接の訪問が負担になりそうなら配送も利用できますが、予告なく送るより、簡単な連絡を入れておくと丁寧です。
寒中見舞いなら感謝を伝えやすい
寒中見舞いは、新年を祝うことではなく、寒さが厳しい時期に相手の健康を気遣う挨拶です。
そのため、喪中の相手にも比較的贈りやすい形式です。
ただし、高額な品物は返礼の心配をさせることがあります。
日頃のお付き合いに見合う控えめな品を選び、相手に負担を感じさせないことが大切です。
喪中のお年賀に使う表書きとのし
表書きは寒中御見舞などを選ぶ
喪中の場合は「御年賀」を避け、次のような表書きを使用します。
- 寒中御見舞
- 寒中御伺
- 御挨拶
- 余寒御見舞
一般的には「寒中御見舞」で差し支えありません。
目上の相手に対して「寒中御伺」を使う考え方もあります。
「余寒御見舞」は立春を過ぎてから用いる表書きです。
紅白の水引とのし飾りは避ける
通常のお年賀では、紅白の蝶結びの水引が印刷されたのし紙を使用することがあります。
しかし、紅白の水引やのし飾りは慶事を連想させるため、喪中の贈答では避けるのが無難です。
白無地の掛け紙や、簡素な短冊を使用し、その上に「寒中御見舞」などと記します。
弔事用の黒白や黄白の水引を使う必要もありません。
寒中見舞いは香典や供物ではなく、季節の挨拶だからです。
店舗で品物を購入するときは、喪中の相手に寒中見舞いとして贈ることを伝えると、用途に合った包装を提案してもらえます。
喪中の寒中見舞いに適した品物
菓子や飲料などの消え物
相手に保管の負担をかけにくいのは、使えばなくなる消え物です。
個包装の菓子、茶、コーヒー、ジュース、乾麺、海苔、調味料などが候補になります。
食品を選ぶ際は、家族構成、アレルギー、賞味期限、保存方法にも注意しましょう。
要冷蔵品や賞味期限の短い生菓子は、受け取る日時によって負担になることがあります。
常温で保存でき、日持ちする品のほうが贈りやすいでしょう。
タオルや洗剤などの実用品
タオル、石けん、洗剤、保存容器などの日用品も選択肢です。
毎日の生活で使えるため、祝いの印象を抑えながら感謝を伝えられます。
ただし、香りの強い洗剤や化粧品は好みが分かれます。
また、大型の詰め合わせは収納場所を取るため、相手の暮らしに合う量を意識してください。
避けたほうがよい品物
喪中の相手には、次のような品物や意匠を避けるのが無難です。
- 「賀正」「寿」などの文字が大きく入った品
- 紅白を強調した菓子や包装
- 鶴亀、日の出などを大きく描いた縁起物
- 祝杯を強く連想させる華美な酒類
- 相手に返礼の負担を感じさせる高額品
酒類そのものが必ず失礼になるわけではありません。
相手がお酒を好み、普段から贈り合う関係であれば選べる場合もあります。
品物の種類だけで決めず、商品名や包装を含めて祝いの印象が強すぎないかを確認しましょう。
喪中にお年賀を受け取った場合
受け取っても問題はない
自分が喪中のときにお年賀が届いても、受け取りを拒否したり、すぐに返送したりする必要はありません。
相手が喪中であることを知らなかった可能性や、手配の時期が早く、喪中の知らせと行き違いになった可能性もあります。
まずは相手の厚意に感謝し、「ご丁寧にありがとうございます」と伝えましょう。
祝いの言葉を同じように返す必要はありません。
お返しは原則として必須ではない
お年賀は年始の手土産という性格があり、お中元やお歳暮と同様に、必ず同額の品物を返さなければならないものではありません。
電話、手紙、メッセージなどで受領と感謝を伝えれば十分な場合もあります。
相手との関係や地域の慣習から返礼をしたいときは、松の内が明けてから寒中見舞いとして控えめな品を贈るとよいでしょう。
受け取った品物より高価なものを返すと、かえって相手を恐縮させることがあります。
喪中のお年賀に添える挨拶文
自分が喪中で寒中見舞いを贈る例
寒中お見舞い申し上げます。
旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。
心ばかりの品をお送りいたしましたので、お納めいただければ幸いです。
厳しい寒さが続きますので、どうぞご自愛ください。
喪中であることを相手が知っている場合、事情を詳しく書く必要はありません。
「おめでとうございます」「謹賀新年」などの賀詞を使わず、旧年中の感謝と健康への気遣いを中心にします。
喪中の相手へ贈る例
寒中お見舞い申し上げます。
寒さ厳しき折、皆様いかがお過ごしでしょうか。
ささやかではございますが、心ばかりの品をお送りいたしました。
どうぞ皆様でお召し上がりください。
故人について触れる場合も、遺族の悲しみを深めない簡潔な表現を心がけます。
死因や法要の状況などを尋ねる文章は避けましょう。
お年賀を受け取ったときのお礼の例
このたびはご丁寧なお心遣いをいただき、誠にありがとうございます。
家族でありがたく頂戴いたします。
寒い日が続きますので、皆様どうぞお健やかにお過ごしください。
喪中であることを改めて伝えるなら、「服喪中のため、こちらからの年始のご挨拶を控えておりました」と簡潔に添えます。
相手の贈り方を責めるような書き方は避けてください。
受け取った品物を使い切れないときの利活用方法
食品は期限と保存状態を確認する
食品を受け取ったら、賞味期限、保存方法、包装の状態を確認しましょう。
同じ品が重なったときも、期限の短いものから使うように整理すれば、無駄を減らせます。
乾麺や調味料などは、普段と異なる料理に活用できる場合もあります。
食べ切れないと分かった段階で、早めに家族や親しい人と分けるのも一つの方法です。
ただし、贈り主と分ける相手が知り合いの場合、贈答品をそのまま渡すと気まずさが生じる可能性があります。
人間関係に配慮して判断しましょう。
フードドライブや寄付につなげる
未開封で賞味期限に余裕のある食品は、フードバンクや自治体、地域団体が実施するフードドライブへ寄付できる場合があります。
受付可能な食品や必要な残存賞味期限は団体によって異なります。
要冷蔵品、酒類、手作り食品などは受け付けていないケースが多いため、事前の確認が必要です。
未使用のタオルや洗剤などを募集している福祉団体もあります。
必要とする人へ届けることは、品物を無駄にせず、その価値を生かす方法の一つです。
売却やリユースを検討する
未使用のタオルセット、食器、鍋、保存容器、雑貨、酒類などは、買取店やリユースサービスで取り扱われることがあります。
ただし、店舗ごとに取扱基準は異なり、食品、洗剤、開封品、名入れ品などは買い取ってもらえないことがあります。
酒類を売却する場合は、酒類の買取に対応している事業者を選びましょう。
外箱、替え栓、説明書などの付属品がそろっていると、品物の来歴や状態を確認しやすくなります。
保管中に箱が日焼けしたり、湿気で傷んだりする前に、今後使う予定があるかを検討することも大切です。
贈り物を手放すことに後ろめたさを感じる人もいますが、使わないまま劣化させるより、必要な人に使ってもらうことも品物を大切にする方法です。
ただし、故人や贈り主との思い出が強い品は、気持ちが落ち着くまで保管し、急いで処分しない選択も尊重しましょう。
喪中のお年賀でよくある疑問
喪中はがきを出したのにお年賀が届いたら?
手配との行き違いや、家族間で情報が共有されていなかった可能性があります。
そのまま受け取り、感謝を伝えれば問題ありません。
相手へ間違いを指摘する必要はなく、返礼する場合は寒中見舞いの時期を選びます。
喪中と知らずにお年賀を贈ったら?
喪中と知った時点で、「存じ上げず、失礼いたしました」と簡潔にお詫びしましょう。
何度も謝罪すると、相手がかえって気を遣います。
品物を返してもらう必要もありません。
喪中はがきを受け取ったら寒中見舞いを必ず贈る?
必須ではありません。
親しい相手を気遣いたい場合や、日頃の感謝を伝えたい場合に、はがきや品物を送ります。
相手が返礼を負担に感じそうなら、品物を付けず、短い便りだけにするのも心のこもった対応です。
親族にも同じ対応が必要?
親族間の慣習は家庭ごとの差が大きいため、一律には決められません。
毎年お年賀を交換している場合は、今年はどのようにするかを事前に相談すると安心です。
身近な間柄だからこそ、形式よりも互いの気持ちを優先できます。
喪中のお年賀は時期と表現への配慮が大切
喪中でも、感謝や気遣いを込めて品物を贈ること自体に問題はありません。
ただし、お年賀は新年を祝う贈答であるため、自分または相手が喪中の場合は、松の内を避けて寒中見舞いへ切り替えるのが無難です。
表書きは「寒中御見舞」などとし、紅白の水引やのし飾り、賀詞、華美な包装は避けます。
品物は日持ちする菓子や飲料、タオルなど、相手が無理なく使えるものを選びましょう。
また、喪中にお年賀を受け取っても、拒否する必要はありません。
まずは相手の厚意に感謝し、必要に応じて寒中見舞いとして返礼します。
使い切れない品物は、家族との分け合い、寄付、リユースなどにつなげれば、品物の持つ価値を無駄にせず生かせます。
形式上の正しさだけではなく、相手の悲しみや負担に寄り添うことが、喪中の贈答で最も大切な心遣いです。
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(KOBIT編集部:Fumi.T)
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