図書カードは換金できる?金券ショップでの扱いと“価値”を高める使い方

図書カードは、書籍や雑誌の購入を目的に発行されたプリペイドカードです。かつては図書券という名称で親しまれていましたが、現在は「図書カードNEXT」が主流になっています。
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図書カードをお持ちの方の中には、あまり利用する機会がなく換金して現金化をしたいと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで本記事では、図書カードの換金をテーマに解説していきます。
図書カードの換金は可能か?
結論から言うと、「換金そのものは可能だが非推奨、かつ制限付き」です。
図書カードには法的に換金を禁止する規制はありません。
しかし、その設計思想や用途の趣旨から、営利目的での転売や第三者への現金化は控えるべき行為とされています。
発行元である日本図書普及(株)も、図書カードの金券ショップでの売買を公式には推奨していません[1]。
金券ショップでの取り扱い事情
図書カードをお持ちの方には、以下のような事情で換金を考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
- 読まない本用に貰ったギフトカード
- 他の優先度の高い出費がある
- 手元に複数の図書カードが余っている
都心部や主要駅周辺では、図書カードの取り扱いをしている金券ショップをよく見かけます。
前述したように、図書カードを直接換金することはできませんが、こうした金券ショップの買取を通じて換金するという選択肢はあります。
ただし、以下のような取り扱い方がされるのが一般的です。
- 額面から5〜15%程度の手数料(差引)
- 使用未済であることの確認
- カードの種類(図書カードNEXTか旧型か)によって買取可否が異なる
たとえば、5,000円分の図書カードを持ち込んでも、買取価格は4,250〜4,750円程度(15〜5%の減額)になるケースが多いです。
また、図書カードNEXTはオンラインで残高を確認できるため、業者側もチェックしてから買取額を提示します。
一方で、
- 有効期限が切れている
- 一部でも使用済み
- カードに傷や汚れがある
といった場合は、取り扱い不可になることもあるため注意が必要です。
換金を目的とする際のリスクと注意点
図書カードの換金にはいくつかの落とし穴があります。
1. 換金率の低さ
前述の通り、額面に比べて割安な価格でしか売れません。手元の資産の価値を無駄に削ってしまうリスクがあります。
2. 法的・道義的な問題
友人・知人からの贈り物として受け取った図書カードを換金する場合、道義的な問題も発生します。その用途が「教育・文化振興」なのか「現金化」なのかは、もらった側の姿勢が問われるところです。
3. フリマアプリでのトラブル
メルカリやラクマといったプラットフォームでも図書カードが出品されていますが、発送事故や残高詐欺などのトラブルに巻き込まれる可能性が指摘されています。
図書カードを有効活用する方法
「換金」ではなく、「価値を活かす」方向で考えたとき、図書カードには様々な使い方があります。
本以外に使えるものを探してみる
- 一部書店では、文房具・雑貨や教育DVDも購入可能
- 書籍+関連ノートや筆記具などを一緒に買うと実用性アップ
プレゼントとして再利用
- お祝い・プレゼント交換・ビンゴの景品として再配布
- 封筒やパッケージを綺麗に整えて再利用感を防ぐ
家族間で有効利用
- 子どもの学習道具に変える
- 家族内で必要な教材購入費として使用
書籍購入以外の活用アイデア集
- 自己啓発本+日記帳のセット活用
- 絵本とおもちゃの一括購入(キッズ向け書店)
- 雑誌+付録による実用品の獲得
- 教育ドリル+ペン類で家庭学習セット作成
金券としての図書カードの価値とは?
図書カードの価値は単なる“お金”ではなく、“文化を支えるチケット”です。
- 本を買うきっかけを作ってくれる
- 新しい知識や学びのドアを開いてくれる
- 未来への可能性に投資する役割を担う
つまり、金額的な価値をことさら重要視するよりも、「誰かにとって必要な本との縁をつなぐ価値」に重きがあると考えるべきでしょう。
図書カードで思いがけない用途に広がる使い方を見つければ、換金よりもはるかに高い“知的満足度”を得られるでしょう。
図書カードの再利用・譲渡に関する法的視点
図書カードそのものに使用者制限はありません。記名式ではないため、家族や友人への譲渡も自由です。ただし、営利目的で多数の第三者に販売・譲渡を繰り返す場合、商取引と見なされる恐れがあるため注意が必要です。
- 個人間の贈与:可
- フリマサイトでの少額出品:グレーゾーン(ガイドライン確認推奨)
- 買い取り業者との頻繁な取引:商行為と見なされる可能性
図書カードを他のギフトカードと交換できる?
店舗によっては、商品券やギフトカードの「交換」は受け付けていません。図書カードを他のポイントや金券に変えるようなサービスも、公的には存在しておらず、非公式の方法(SNSでの交換など)に頼るしかないのが現状です。
これもトラブルリスクがあるため、おすすめはできません。
代替策としては:
- 必要ない場合は、信頼できる相手に「贈る」
- 使用範囲の広い店舗(例:丸善、ジュンク堂)で多用途に使う
まとめ:図書カードは“換金”ではなく“価値”を使うカード
図書カードは確かに一種の金券です。しかしその本質は、「本を通じて誰かの人生を豊かにすること」です。
換金よりも、本や学びとの出会いに活かすことが、図書カードをもっとも意味ある形で使う方法でしょう。
図書カードの“価値”をどう使うか。それは、単なるお金より深い、人と文化をつなぐ「思いやりの価値」なのです。
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(KOBIT編集部:Fumi.T)
<参考文献>
[1]図書カードNEXT,「全国共通図書カードご利用約款」,available at https://www.toshocard.com/guideline/stipulation.html
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