日本の食料問題 食料自給率を上げるためにできることとは
世界の中では食料問題は少ない日本。しかし、古くから言われている食料問題の1つに「食料自給率の低さ」があります。
本記事では、改めて食料自給率とは何か、日本は世界と比べてどのくらい低く、それによってどのような問題が起こりうるのかをお伝えしながら、食料自給率を上げるためにどうしていくべきかを考えていきたいと思います。
お宝エイドでは郵送いただいた「お宝」を換金し、ご指定いただいたNPO団体の活動原資として送り届けます。この機会にお宝エイドでの支援活動をはじめてみませんか。
※もし、ご支援される際に「譲渡所得税」や「寄付金控除」についてご心配の場合は、ご支援される団体様までお問合せください。
食料自給率とは?日本は世界と比べてどのくらい?
食料自給率とは、国内全体に供給されている食料のうちで、自国で生産された食料の割合を言います。
この食料自給率の計算方法は、国民1人1日あたりのカロリーベースを基準にした割合と輸入額を含む生産額ベースを基準にした自給率の2つがあります。
(出典:関東農政局[1])
カロリーベースおよび生産額ベースのどちらを基準にするかは、各国によって異なりますが、食料自給率の計算を行っている国々と比較すると先進国の中で最も低くなっています。
なぜ日本は食料自給率がこんなにも低いのか
(出典:農林水産省[2])
日本の食料自給率は世界と比べて低いだけでなく、この60年の間に大きく低下していることもまた問題視されていますが、なぜこんなにも低くなってしまったのでしょうか。
その要因の1つが戦後急速に変化した食生活だと言われています。
かつての日本の食卓はお米や魚が中心でしたが、戦後復興に伴ってパンや肉、油などの需要が急激に増えていったことで、自国の供給ではまかないきれずに輸入に頼らざるを得なくなってきました。
令和3年度の食料自給率の内訳を見てみると、カロリーベースで米は98%、魚介類53%、野菜75%と、かつての日本の食事の中心だった食材の割合は決して低くありません[3]。
しかしながら、食の欧米化によって食料自給率全体で見るとカロリーベースで38%、生産額ベースで63%となってしまっているのです。
食料自給率を上げるために私たちができること
現在世界的に異常気象や自然災害などの気候変動が常態化しつつあったり、紛争など政情不安も続いています。
食料の多くを輸入に頼っている日本は、こうしたリスクがより深刻化していくと、突如として食料が不足してしまう不安があるほど食料自給率が低くなってしまっているのです。
国として、この食料自給率を上げるために、2030年度までにカロリーベースで45%、生産額ベースで75%の目標を掲げ、保管施設の整備や品種開発など、様々な取り組みのはたらきかけを行っています。
こうした中で、私たち個人が食料自給率を上げるために何ができるのか、そう考えた際に、身近なこととして地産地消の野菜、国産の肉や魚を購入するといった意識を向けていくことがまずははじめてみてはいかがでしょうか。
小さな一歩だと思うかもしれませんが、「当たり前」が変わるためには、長い時間と積み重ねが必要なので、この機会に食への関心を持つことからスタートしていきましょう。
【関連記事】食糧危機は日本にも!食の大切さを再認識できる漫画・映画・小説3選
お宝エイドでは様々な物品を通じたNPO団体の支援を行うことが出来ます。お宝エイドでは郵送いただいた「お宝」を換金し、ご指定いただいたNPO団体の活動原資として送り届けます。あなたもお宝エイドでの支援活動をはじめてみませんか。
<参考文献>
[1] 関東農政局,「食料自給率」,available at https://www.maff.go.jp/kanto/kids/future/selfsupport.html#:~:text=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E9%A3%9F%E6%96%99%E8%87%AA%E7%B5%A6%E7%8E%87,%E6%B0%B4%E6%BA%96%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
[2] 農林水産省,「日本の食料自給率」,available at https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/012.html
[3] 農林水産省,「令和3年度食料自給率について」,available at https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/attach/pdf/012-4.pdf
あわせて読みたいおすすめ記事
RECOMMEND