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続く食品値上げに食品ロス削減の重要性を再認識しよう!

#SDGs12に関連するお宝エイド記事一覧#食品ロス

ここ数年、事あるごとに見聞きするようになったのが「物価高騰」の話題ではないでしょうか。

特に私たちの暮らしに直結する食品の値上げは肌で感じるところだと思いますが、2024年10月に今年最多となる2911品目の食品が値上げされました。

今回は、そんな続く食品の値上げの現状を知り、対策として私たちができることは何があるのかについて考えていきたいと思います。

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2024年最多の2911品目に。食品値上げはなぜ続く?

帝国データバンクの食品メーカー195社を対象に行われた定期調査によると、2024年10月には食品の価格が2911品目で上昇し、これは4月の2897品目を超える年間で最も多い値上げとなりました[1]。

特に、最も家計に深刻なダメージを与えているのが、日本人の主食であるコメの値上がりではないでしょうか。

10月の値上げ品目数は過去数年と比較すると、2024年は2023年の同じ月に記録された4758品目の約60%、2022年の7864品目の約40%に留まってはいます。

しかしながら、コメの価格は2023年と比べて約3割も値上がりしています。

この状況は、2023年の猛暑の影響でコメの供給量が大幅に減少し、市場での品薄が続いたことが原因だとされています。

政府の発表では、当初新米の出回る9月ごろに品薄状況は解消される見通しで、本記事執筆時点の10月中旬には、店頭にコメがないという状況は解消されているものの、価格は変わっていません。

さらに、2024年の今年も記録的な猛暑に水不足が加わり、コメの品質が低下していることから、来年2025年の米不足は今年以上に深刻になるとも言われています。

食品の値上げは食品ロス削減が重要な鍵を握るのか

こうした相次ぐ食品の値上げに対し、昨年度と比べて家計負担は3.8万円程度増加していると言われています[2]。

物価に関しては、私たち個人がどうにかすることはできませんが、何も打つ手がないかと言えばそうではありません。

その1つの対策として「食品ロスの削減」があります。

消費者庁と楽天グループが合同で行った「物価高を食品ロス削減によって対策する実証実験」によりますと、賞味・消費期限間近の商品の値下げ販売とポイント還元を行ったところ、いずれも廃棄削減効果と支出抑制効果が見られる結果となりました[3]。

しかしながら、同調査で行ったアンケート結果において、値段が同じであれば賞味期限や消費期限が近いことが理由で買い控える方が多く、こうした私たちが持つ、ある種の先入観が食品ロスの原因の1つとなっている事も見えてきます。

賞味期限と消費期限を意識するだけでも食品ロスは抑えられる!

ここで改めて、賞味期限と消費期限の意味と違いを整理しておきましょう。

消費期限とは

消費期限とは、包装を開封せず、指定された保存方法で保管した場合に、その「年月日」まで「安全に食べられる期限」を指します。

主に弁当、調理パン、惣菜、生菓子類、食肉など、品質の劣化が急速に進む食品に消費期限が設定されます。

賞味期限とは

賞味期限とは、包装を開けずに指定された保存方法に従って保管した場合に、その「年月日」まで品質が保たれ、「おいしく食べられる期限」を指します。

主に、スナック菓子、カップ麺、チーズ、かんづめ、ペットボトル飲料など、消費期限に設定されている食品と比べると、傷みにくい食品に設定されます。

消費期限と賞味期限は、品質が保持される最大の期限の0.7~0.8が安全係数に設定することを推奨されています。

つまり、賞味期限が90日(3ヵ月)の食品の品質保持の最大期限は112.5日(※安全係数0.8の場合)となり、賞味期限が過ぎても約20日間なら問題なく食べられることになります。

食品ロス削減は支援の力にもつながる

相次ぐ食品の値上げに対して食品ロスに目を向けてみると、節約につなげられることが分かりました。

しかしながら、食品ロスの削減は、食料自給率が低く輸入に依存しながら、毎日大量の食品が捨てられている日本の現状を理解したうえで、持続可能な社会の実現に向けた行動の一環として行っていくべきことです。

一例をあげると、富山県にあるNPO法人フードバンクとやまでは、賞味期限がまだ先のものや、流通規格外という理由だけで捨てられる食べ物を福祉施設や福祉団体に届ける活動を行っています。

このように食品ロス削減は、身近に困っている方への支援や未来の子どもたちにつながる行動であることを、この機会に知っていただければ幸いです。

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KOBIT編集部:Fumi.T)

<参考文献>
[1] 株式会社 帝国データバンク[TDB],「定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査―2024年10月」,available at https://www.tdb.co.jp/report/industry/5cvg4xyp5o/
[2] みずほリサーチ&テクノロジーズ,「物価高による家計負担は和らぐか?」,available at https://www.mizuho-rt.co.jp/publication/report/research/express/2024/express-jp240717.html
[3]消費者庁,「物価高対策に資する食品ロス削減実証業務 報告書」,available at https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/efforts/

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