ご両親やパートナー様が生前趣味として集めていた骨董品の数々。断捨離や生前整理を機に処分をお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ただ、骨董品と言っても漠然と「古くて価値があるもの」という位で実際のところよく分からないため、処分の方法にも困ってしまう方も少なくありません。

そこで今回は、「骨董品とは何か」というテーマを取り上げ、種類や価値の決まり方など骨董品の基本についてお伝えしていきたいと思います。

骨董品とは？意味や定義を改めて知る

はじめに、骨董品の意味や定義について改めて理解を深めましょう。

骨董品は1934年にアメリカで制定された通称関税法で「製造された時点から100年を経過した手工芸品・工芸品・美術品」と定義され、WTO（世界貿易機関）でも採用されている国際的な基準となっています。

日本語で言う「骨董」の捉え方はやや曖昧で、一般的には「希少価値のある古いもの」としての意味で用いられています。

欧米諸国で使われる「アンティーク」もほぼ同じように定義されていますが厳密には違いがあります。

この辺りは、下記の記事で詳しく触れていますので、ご興味のある方はぜひ合わせて参考にしていただければと思います。

▶骨董品やアンティーク。意味や違いを知って自宅に眠る「お宝」を探そう

骨董品の種類にはどのようなものがある？

骨董品は手工芸品・工芸品・美術品と定義されていますが、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

日本で言われるところの一般的な骨董品の種類をご紹介します。

絵画・掛け軸

画家によって描かれたもので日本画や油彩画、水彩画、版画といった様々な技法や風景画、肖像画、歴史画など様々あります。

日本においては掛け軸も絵画と似たような役割を持ち、美術品としての価値がある作品も多く残されています。

茶道具・書道具

日本の伝統文化として、今なお残り続ける茶道、書道に使用される道具も骨董品としての価値が存在します。

特に茶道具には「名物」と呼ばれる通常とは別格として分類されてきたものがあり、中には数千万円の価値が付けられるものもあり、国の重要文化財として残されている道具も存在します。

陶磁器

土を練り固め焼いて作った壺や皿といった、いわゆる「焼き物」の総称が陶磁器です。

陶磁器も古くから日本で作られてきた工芸品で、土器、陶器、炻器、磁器と焼かれる温度に応じて大きく4つに分類されています。

作家による価値のほか、瀬戸焼や有田焼など産地によっても価値が異なるのが特徴です。

武具・刀剣

戦乱・戦争の時代に用いられた武具や刀剣なども、現在では歴史的価値や芸術的価値のある骨董品として扱われます。

骨董品の価値を知るための「鑑定」と「査定」の違いとは

このように古くて希少な価値があるとされる骨董品ですが、そもそも骨董品には定価という概念が存在しないため、価値の判別が非常に曖昧なものでもあります。

そのため、その骨董品が本物かどうかを専門家に依頼することで価値があるのか、ないのか判断せざるを得ません。

こうした中で「鑑定」と「査定」という言葉を耳にした方もいらっしゃるかもしれません。両者は骨董品の価値を判断するという意味では同じですが、実は明確に違いがあることをご存知でしょうか。

簡潔にまとめると、それぞれこのような意味を持ちます。

• 鑑定：本物か贋作か、状態の良否を判断すること
• 査定：買取価格を決めること

例えば、ご自宅に眠っていた骨董品の中で鑑定書がついた物品があるかもしれませんが、こちらは既に「本物であること」を証明するものなので、一定以上の価値があると分かります。

しかしながら、先程触れたように骨董品には定価というものが存在しないため、査定額については査定する業者や専門家によって異なるということをご理解いただけると、鑑定と査定の違いが明確になるのではないでしょうか。

お役目を終えた骨董品は処分をせずに価値をつなげよう

あなたのご自宅に眠っていた骨董品の中には、高い価値が残されているものがあるかもしれません。そのため、ただ処分をするのではなく、価値があるものについては、その価値を必要とする方へつなげてみてはいかがでしょうか。

お宝エイドでは、あなたがお持ちの価値ある骨董品に「支援の力」というもう1つの価値を与える活動を行っています。 この機会に、お役目を終えた骨董品を通じて、社会貢献につなげてみませんか。

※もし、ご支援される際に「譲渡所得税」や「寄付金控除」についてご心配の場合は、ご支援される団体様までお問合せください。

（KOBIT編集部：Fumi.T）