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KYNE(キネ)の作品はなぜ人気なのか?福岡出身の現代アーティストの魅力に迫る

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福岡出身のイラストレーターKYNE(キネ)氏(以下、敬称略)。クールでどこか物憂げな女性を描き続ける彼の作品に、いつしか魅了されたという方も多いのではないでしょうか。

今回は、基本的に顔出しをしない謎の多きKYNE(キネ)という人物と彼の生み出す作品価値について迫ります。

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福岡出身の現代アーティスト・KYNE(キネ)とは?

1988年に福岡県で生まれたKYNE。高等学校に在籍していた時期に美術の勉強を深める中で、自分が特に人物画の制作を楽しむことに気付きました。その後、スプレーを使った写実的な人物画や、グラフィティアートを手がけるようになります。

彼が18歳の頃、福岡市内の親不孝通りにあるグラフィティショップやクラブのイベントに参加し始め、そこでファッション関係者や音楽家たちと出会います。それがきっかけで、彼はTシャツデザインや自身の作品の展示を始めるようになりました。

大学では、これまで触れる機会が少なかった日本画を学び、卒業後は岩絵の具を使った日本画からアクリル絵具を使用した作品に移行していきました。

同時に、自分のスタイルをより表現するためにグラフィティにも挑戦し続けていました。この過程で、日本画の技法や表現とも共鳴する平面的なモノクロ線画を用いたポートレート「KYNE-girl」を創作しました。これらの転写ステッカーを福岡市のストリートに貼ることで、次第に彼の作品やスタイルがより多くの人々に認知されるようになりました。

KYNE(キネ)が生み出す作品の特徴

KYNEが創り出す女性像は、彼独自のタッチで一目で認識できる特徴を持っています。これらの女性たちは、どこか物憂げな表情を放っています。

彼が描く女性の表情は、クールに感情をあえて表に出さないように描かれているため、見る人それぞれが想像を膨らませることができますが、彼女たちの存在感は他にはないものです。

この独特な女性を描くスタイルは、2010年頃に確立されたとKYNE自身が述べています。当時は写真のようなリアリスティックな作品が求められていましたが、彼はそれに飽き足らず、学んでいた日本画や興味のあった版画の技法を取り入れて、現在のスタイルを生み出しました[1]。

KYNEは、1980年代のアイドルや音楽、大衆文化、1990年代のグラフィティやヒップホップなどのストリートカルチャーからの影響を多くのインタビューで語っています。これらの様々な要素が彼の作品に混ざり合い、時代のムードやノスタルジックな雰囲気を生み出しているようです。

さらに、KYNEは一つのテーマに固執する理由として、グラフィティやストリートカルチャーにおける「一つのモチーフを継続して描く」という伝統を挙げています。彼はこの伝統を尊重し、そのアプローチを自身のアートに取り入れています[2]。

KYNE(キネ)の代表作と作品価値

KYNEの主な代表作には、このような作品があります。

  • Untitled(2018):月刊誌「Casa BRUTUS(カーサ ブルータス)」2018年4月号の表紙に掲載
  • Untitled(2019):2019年3月に開催されたアートフェア東京で、限定50枚が販売される
  • Untitled(2020):個展「KYNE TOKYO 2」で発表され限定100枚が抽選販売される
  • Untitled N(2021):村上隆主催「Kaikai Kiki Galler(カイカイキキギャラリー)」で発表。限定50枚がカイカイキキのWEBショップで販売される

年に4~5回の公開型オークションを行う国内最大級のアートオークションである「SBIアートオークション」の2018年11月の開催時には、KYNEの作品は予想落札価格の40~60万円を大きく上回り、500万円以上で落札されました。

また、2021年4月には、同オークション最高予想落札価格1,400万円の約2倍となる2,700万円で作品が落札されたこともあります。

KYNEは近年、国内外での個展やグループ展の開催、さらには有名アパレルブランドとのコラボレーション作品の発表など、目覚ましい活躍を見せており、現在最も注目されている現代アーティストの一人と言えるでしょう。

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絵画の価値は作家の人生の足跡とともに残り続け、時の経過とともに上がっていくものです。

しかしながら、絵画の価値は残り続けても、あなたにとっては年を重ねるとともにお役目を果たすタイミングも少なからずやってくることでしょう。

もし、そうした絵画を遺品整理や断捨離を機に手放すのであれば、価値を必要としている方にぜひつなげて頂ければと思います。

お譲りできるご家族やご友人へ、あるいは買取を通じて新たな方の元へなど、価値のつなげ方は色々とありますが、お宝エイドでは、支援寄付という新たな価値を生み出す活動を行っています。

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KOBIT編集部:Fumi.T)

<参考文献>
[1]「The official KYNE website」,available at https://kyne.jp/
[2] Panasonic,「music&me クリエイターが語る「音楽と私」 イラストレーター KYNE & NONCHELEEE に聞くレコードの魅力 「レコードは五感で楽しむことができる」」,available at https://jp.technics.com/interview/musicandme_kyne_noncheleee/

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