日本画に眠る高い価値。手放すことを検討するなら支援の力に
実家で遺品整理や断捨離をしていて見つけた、かつて両親が趣味で集めていた日本画の数々。
大事そうに額に入れて愛でていた記憶はあるものの、一体どれほどの価値があるものなのか、いざ処分を前にすると考えてしまうものですよね。
そこで今回は、「日本画の価値」をテーマに詳しく迫っていきたいと思います。
日本画は外国人が作った言葉だった?その歴史を紐解く
「日本画とはどのような絵画なのか?」と問われた時に、あなたは何と答えるでしょうか?
日本に古くからある絵画?
日本人が描いている絵画?
多くの方は、わかるようでわからない、そんなイメージを持っているのかもしれません。
実は、日本画という言葉が使われるようになったのは意外にも遅く、明治15年(1882年)に、アメリカの美術史家で哲学者であったアーネスト・フェノロサが用いたのが最初と言われています。
西洋文化でものが溢れ、制度や習慣も大きく変わった文明開化の明治時代。
当時日本の美術品は西洋のものと比べて大きく価値を下げてしまい、その保護のために創立された龍池会(現日本美術協会)のブレーン的な役割を果たしていたのが、フェノロサだったと言われています[1]。
日本画の特徴と西洋画の違い
西洋画と明確な区別をするために生まれた言葉と言ってもよい日本画ですが、その大きな違いが「画材」と「画風」と言われています。
画材
油彩や水彩などの画材を用いて描かれる西洋画と異なり、日本画は油絵具を使わない点が大きな特徴です。
具体的には、すすが原料の墨、牡蠣・蛤・ほたてなど、貝殻を砕いて作られた胡粉などをにかわで固めた画材が使われています。
また、金箔や銀箔など、西洋画と比べて入手が困難でコストも高い画材を使っている点も日本画の特徴と言えます。
画風
画風の特徴については、フェロノサが下記のように示しています
- 写真のような写実的表現はしない
- 陰影を用いない
- 鉤勒(こうろく)という輪郭線を用いた技法が使われている
- 濃厚な色調・多用な色遣いはしない
- 端的かつ簡潔に表現する
この中でも、写実的な表現を用いない点については西洋画との大きな違いと言えるでしょう。
日本画の価値と有名画家の作品
西洋画との差別化を図り、美術的価値を示してきた日本画ですが、現在の価値はどのように評価されているのでしょうか。
「日本のアート産業に関する市場調査2020」によると、落札価格(取得価額)は現代アートの需要に押されているものの、依然として価値の高さはあると評価されています[2]。
一例として、実績のある日本画家を挙げると、このような方たちが名を連ねています。
- 東山魁夷
- 棟方志功
- 千住博
- 横山大観
- 藤田嗣治
- 上村松園
- 平山郁夫
- 香月泰男
- 小磯良平
- 加山又造
- 速水御舟
- 中川一政
- 梅原龍三郎
- 杉山寧
これらの画家の作品は、過去に数百万~数千万円で落札された実績もあり、一時衰退を見せた日本画の価値は現在も失われていないことがわかります。
あなたがお持ちの日本画に支援寄付という新たな価値を
あなたが手放そうと考えている日本画も、ひょっとしたら本記事で紹介した日本画家の作品かもしれません。
遺品整理や断捨離を機に手放そうと考えていた方は、もう一度その日本画の価値を確認して頂ければと思います。
そして、もし価値が眠っているのであれば、その価値を必要としている方のもとへつなげてみてはいかでしょうか。
お宝エイドでは、ご自宅に眠る様々な物品の価値を「支援寄付」という新たな価値につなげる取り組みをしています。
本記事で紹介した「日本画」をはじめ、お宝エイドでは様々な物品を通じたNPO団体の支援を行うことが出来ます。お宝エイドでは郵送いただいた「お宝」を換金し、ご指定いただいたNPO団体の活動原資として送り届けます。あなたもお宝エイドでの支援活動をはじめてみませんか。
絵画・アート作品で支援寄付の対象となるもの
お宝エイドで物品寄付できるアート作品の種類をご紹介させて頂きます。
- 日本画
- 現代アート
- 洋画(日本人)
- 洋画(海外作家)
- 版画
- 水墨画
- 油絵・油彩
- 水彩画
- 浮世絵
- 抽象画
- リトグラフ
- シルクスクリーン
日本画作品の寄付に関してよくある質問
Q.譲り受けた作品なので、作家名がわからず、本物かどうかもわからないのですが…。
A.お宝エイドでは、専門の鑑定士によって査定を行います。ご不明な場合はそのままお送りいただければ問題ありません。ただし、鑑定のみのご依頼は受け付けておりませんので、その点はご了承ください。
Q.額に入っていない絵画でも大丈夫でしょうか?
A.額がない、キャンパスだけ、といった絵画でも問題ありません。ただし、額によって評価が変わる作品もありますので、ご自宅のどこかに額だけが保管されているか、一度お調べいただけますとよいかと思います。
Q.傷やヤケが見られるのですが査定できますか?
A.作品が完璧な状態でなくても問題ありません。状態があまり良くない作品でも価値が高いケースもございますので、安心してお送りください。
Q.大きい作品なので、郵送するのが大変なんですが…。
A.郵送方法や不安な点がありましたら、まずはお宝エイドにご連絡ください。 お宝エイド受付センター・東京(TEL:03-6265-7585)
<参考文献>
[1] 日本画の成立とその名称-富山県博物館協会
[2] 出所)「日本のアート産業に関する市場調査2020」(一社)アート東京、(株)QUICK
(KOBIT編集部:Fumi.T)
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