サンマが不漁の原因は何?秋の味覚を守るために私たちができること
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いつしか食卓に上る機会が少なくなってしまった秋の味覚「サンマ」
秋の味覚の1つであるサンマ。でも、ここ数年は旬を迎える時期に食べる機会が少なかった方も多いのではないでしょうか。
その原因は、かつてないほどの不漁による価格の高騰が原因で、スーパーや飲食店でサンマを確保することが難しい状況にあるからです。
サンマの水揚げ量が11年連続で日本一を誇る北海道根室市の花咲港では、2021年8月27日の初水揚げで約79トンのサンマを水揚げしました。
過去最低だった2020年の6トンと比べると大漁とも言える水揚げでしたが、それでも例年に比べると低い水準で、依然として深刻な不漁が見込まれている状況です。
サンマの不漁、原因は地球温暖化だった!?
この日本海域におけるサンマの不漁の原因は、環境問題や乱獲など各方面でさまざまな意見が述べられていますが、共通して深刻な問題とされているのが地球温暖化による影響です。
サンマの水揚げ量は2010年あたりから年間20万トンを下回るようになり、ここ数年は10万トンを満たない年も続き、2020年には2万9566トンとピーク時の10%を切る数字を記録しました。[1]
数字だけを見ると、サンマが絶滅しかけているのではないかと思うほどですが、実際の原因は、秋に親潮に乗って南下してくるサンマが暖水塊(だんすいかい)の発生による影響が大きいことがわかってきました。
暖水塊とは、日本の太平洋沖を北上する暖流の黒潮が高温にさらされることで渦になった状態で、直径200kmに達することもあり、この暖水塊が日本海域に発生しているためサンマの南下を阻んでいることが一因だと言われています。[2]
気象庁の発表によると、2020年までの100年間にわたる海域平均海面水温(年平均)の上昇率は+1.16℃。これは世界平均の+0.56℃と比べて大きい数字で、サンマの水揚げ量が多い釧路沖の上昇率を見ると+1.25℃とさらに高くなっているのです。 [3]
このように温暖化による海面温度の上昇によって徐々にサンマの回遊ルートが変わってしまったことで、近年の深刻な不漁へつながっていると考えられています。
■気候変動問題についてはこちらの記事でも取り上げています
SDGs13「気候変動に具体的な対策を」がわかる映画・アニメ・小説3選
サンマだけではない!生態系を守るために私たちができること
温暖化による海面上昇の影響は、近年サンマだけにとどまらず、スルメイカやサケの漁獲量にも影響を及ぼしています。
このまま温暖化が進めば、海洋生態系の構造が大きく変わり、これまで私たちが当たり前に口にしてきた食材が食べられなくなる日もくるかもしれません。
さらに、その限られた資源を巡って乱獲が行われれば、絶滅危機というより深刻な事態へと発展してしまします。
本記事ではサンマを例に挙げましたが、自然から与えられた限りある資源が今どんどんとなくなっている状況です。
このような中、これからも未来をつなげていくためには自然と人が共生する社会づくりに一層目を向けることが重要です。
現在、こうした生態系保護に取り組んでいるNPOも数多くあります。
私たち個人レベルで、生態系保護や温暖化の問題解決をしていくのは難しいかもしれませんが、こうしたNPOの活動を支援することによって行動へとつなげることが可能です。
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[1] さんまの水揚量(年)|全国さんま棒受網漁業協同組合
[2] 不漁問題に関する検討会 – 水産庁
[3] 気象庁 | 海洋の健康診断表 海面水温の長期変化傾向(日本近海)
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