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大正ロマン画家・竹久夢二「夢二式美人」と呼ばれた代表作と作品価値

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大正ロマンを代表する画家として知られる竹久夢二(本名:竹久茂次郎)。甘美で抒情的な彼の作品は「夢二式美人」と呼ばれ、現在もなお根強い人気があります。

今回は竹久夢二の人生を紐解きながら、彼の代表作と作品価値に迫ります。

大正ロマンの時代を象徴する美人画を描いた竹久夢二の人生

酒造業を営む竹久家の次男として1884年に誕生した茂次郎は、彼が生まれる前年に兄が亡くなったことから、事実上の長男として育てられました。

家庭の都合で中学を中退し、福岡県の八幡製鉄所で働くなど、決して裕福な暮らしではなかったこともあり、17歳で家出をして単身上京。苦学の末に1902年(明治35年)に早稲田実業学校に入学しました。

この頃から自作のスケッチを読売新聞などに投書していたと言われていますが、22歳の時に『中学世界』に応募したコマ絵「筒井筒」が第一賞入選し、本格的に画家としての道を歩み始めます。

そして、この時初めて「竹久夢二」という筆名(ペンネーム)を名乗ったことでも知られています。

3人の女性との愛と別れが生んだ「夢二式美人」

冒頭でも触れましたが、竹久夢二は数多くの美人画を残しており、その作品は「夢二式美人」と称されています。

この言葉が誕生したのは、夢二が24歳の時に結婚した岸たまきをモデルにした作品が最初と言われています。

三人の子宝に恵まれた妻のたまきとは、わずか2年で離婚をするも、その後数年間は同居と別居を繰り返す関係でした。

そんな切っても切れない関係が続く中、夢二が30歳の時、後に「最愛のひと」であり「永遠のひと」とも語った笠井彦乃(かさいひこの)と出会い恋に落ちます。

彦乃と出会った夢二は、駆け落ち同然で京都で同棲をはじめますが、わずか4年後に彦乃は結核を患い、1920年(大正9年)に25歳の若さでこの世を去りました。

この最愛の女性を失い傷ついた心で描かれたのが、竹久夢二の最高傑作と称される「黒船屋」と言われていますが、その一方で、彦乃が入院中に出会った佐々木カ子ヨ(かねよ)と言う女性の存在も、「黒船屋」に大きな影響を与えたとされています。

彦乃の入院によって、引き離された夢二は失意で筆を取ることもままならなくなり、そうした彼を気遣う友人たちが紹介した女性がカ子ヨで、夢二は「お葉」と言う愛称で想いを寄せるようになります。

ただ実際は、夢二は彦乃への恋心をお葉に重ねていただけで、絶えず彦乃の面影を引きずる彼との恋に悩んだお葉は、精神的に病んでしまい、わずか3年足らずで別れを決意するに至りました。

このおよそ10年後に、夢二は彦乃と同じ結核でこの世を去ることになりますが、晩年は「榛名山美術研究所」の建設を構想するなど、己の芸術に没頭したと言われています。

竹久夢二の代表作と作品価値

竹久夢二は画家としての顔のみならず、児童雑誌や詩文の挿絵や詩、歌謡、童話の創作、広告宣伝物や浴衣のデザインなど、画家にとらわれない近代アーティストの先駆けとも言える存在でした。

その中でも、彼の代表作と言われる「夢二式美人」の作品は、非常に価値が高いと言われています。

  • 黒船屋
  • 五月之朝
  • 水竹居
  • 座る女
  • 恋のほそみち
  • 椿姫
  • 歌留多取り美人図

2000年には、鏑木清方、上村松園、横山大観、橋本関雪並んで1,000万円以上で落札された[1]こともあり、2022年には、某有名テレビ番組でも竹久夢二の油絵に1,000万円の鑑定額が付けられたことでも話題となりました。

太く短い画家としての人生で夢二が残した作品価値は、死後約90年以上経っても残り続けています。

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絵画の価値は作家の人生の足跡とともに残り続け、時の経過とともに上がっていくものです。

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KOBIT編集部:Fumi.T)

<参考文献>
[1] Art Market Report,「日本のアート産業に関する市場調査_2020」,available at https://artmarket.report/2020/

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