家にある絵画・掛け軸・焼き物に価値? 高値買い取りできる美術品が眠っていないかを確認してみよう
終活の一環として欠かせないのが、身の回りの品々の処分です。骨董品(こっとうひん)でも持っていたら、「価値がわからない。それがはっきりしないことには、処分の仕方も思いつかない」といったことも多いのではないでしょうか。その価値を知る手がかりをご紹介しましょう。
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骨董品の価値を知る手がかりあれこれ
骨董品と一口にいっても、日本の掛け軸や焼き物もあれば、中国や韓国のものもあります。あるいは、西洋のものならば圧倒的に多いのは食器類などの焼き物でしょう。見分け方はそれぞれ異なります。
掛け軸や焼き物の場合
掛け軸や焼き物は、まずは箱を見てみましょう。最もわかりやすいのは、そのサイズです。価値のあるのもは、当然その作品のために設(しつら)えられています。大きすぎたり窮屈すぎたりすることは考えられません。
中身の価値があるほど、箱もぜいたくになっています。一般的に最高級とされるのが桐(きり)でできたものです。気密性にすぐれ、しかも防虫性や湿気の調整機能もあります。
中国や韓国のものも、同じように考えていいでしょう。
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西洋アンティークの場合
西洋アンティークといえば、食器類がその代表ですが、ランプなどの装飾品や人形、家具などまで含まれます。
食器類の場合は、「バックスタンプ(刻印)」が最大の手がかりになります。ティーカップの底などに書かれているマークのことです。そのまま年代が書かれていることも珍しくありません。もし、それがなくてもメーカーや国の名前の書き方や、そのデザインでほぼ年代がわかります。
あとは、種類とサイズ・メーカー・年代が同じものがどの程度の値段で流通しているかを調べればいいだけです。今はネット販売も盛んなので、ほとんどの場合十分な情報が集まるでしょう。
ランプや人形なども、まずはバックスタンプを探しましょう。もし見つかれば、そこからは食器類と同じです。もちろん例外はありますが、バックスタンプがないようならば、あまり高級品ではないことが多いようです。
家具の場合は、国や時代で比較的はっきりとデザインが変わります。このデザインを手かがりに、ネットなどで同じ条件のものを探し、その流通価格を参考にします。
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全体に共通する判断の仕方
掛け軸や日本画ならば、その中に落款があり、作者名も記してあるのが普通です。焼き物も質のいいもので製作当初の箱が残っているのならば、そのふたにでも記されているでしょう。もちろん、知名度のある人の作品ほど高値で取引されます。
ただし、同じ人がいくつも使い分けていたり、年齢によって変えたりもしています。たとえば、『富嶽三十六景』で知られる浮世絵師の葛飾北斎は、そう名乗ったのはほんの一時期だけで、生涯に約三十回も号を変えたとされています。「まったく聞いたことがない名前だ」といったようには簡単に判断しないほうがいいでしょう。
また、入手経路もできるだけ調べましょう。「父の遺品だが、◯◯で購入したと聞いたことがある」といった情報のことです。もちろん、老舗(しにせ)や大手の骨董商や画商で手に入れたものほど価値の信頼度は高いでしょう。中でも大手デパートは、その信用の高さと目利きの確かさで、質のいい購入先です。
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鑑定と査定の違い
これらはあくまで手がかり程度です。とはいえ、手がかりぐらいないと、「本気で価値を調べてみよう」「専門家に鑑定してもらおう」という判断も付かないでしょう。
こうやってチェックして手がかりを得て、「いいものかもしれない」となると、「ちゃんと鑑定してもらいたい」と考え始めるのは自然なことでしょう。
長寿番組の『なんでも鑑定団』を思い出している人も少なくないかもしれません。ただ、これはあくまでテレビ番組化されたもので、実際の鑑定とはやや違うものであることは覚えておきましょう。
「鑑定」とは、「その作品が本物であるかどうか」「コンディションの良しあし」の2点に対するチェックのことです。「◯万円」といった数字を出すのは本来は「査定」でやることで、「この値段ならば買い取ります」という意味を持ちます。
鑑定で金額を出してもらったとしても、「これぐらいの価値があってもいい」という仮の数字の「鑑定額」です。その値段のままだれかが買ってくれるわけではありません。
しかも、鑑定だけしてもらおうとすると、有料になります。鑑定してもらうものや業者にもよりますが、大まかには「数万円かかる」と覚えておいていいでしょう。
価値があるかもしれない骨董品は「支援に回す」のも判断のひとつ
骨董品は査定してもらうと思わぬ高値になることもあれば、ほとんど価値がなくがっくりさせられることも珍しくありません。本物でさえあれば高値になるものほど、偽物も多く出回っていて、「一か八か」といった賭けのようになってしまいがちです。
「身軽になるための終活だったはずなのに、こんなことで一喜一憂するのも嫌だな」という人は、最初からNPOなどへの支援に回すことも考えてはいかがでしょうか。価値のあるものであれば、それだけ多く貢献したことになります。
価値が低ければ、「あぁ、残念だった。また、違う形で支援してみよう」と切り替えてみてください。もしも、偽物であることに気づかず、期待して鑑定に回していたならば、決して安くない金額を無駄にしていたかもしれません。
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