日本の農業問題と向き合おう!課題解決に向け私たちにできること
日本の歴史上、長きに渡って私たちの”食”を支え続けてきた農業。しかしながら、ここ20年で日本の農業を取り巻く環境は大きく変化し、産業の持続の危機と言われるほど深刻な問題を抱えています。
今回は、この日本の農業問題について改めて向き合い、課題の解決に向けて私たちにできることを考えていきたいと思います。
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日本の農業が抱える問題点
日本の農業が直面している問題点は様々ありますが、大きく分けると「人手不足」「耕作放棄地や荒廃農地の増加」「コスト・収入面」の3つあります。それぞれどのような問題か見ていきましょう。
人手不足
農業問題の直接的な影響は、この問題と言っても良いほど深刻なのが人手不足です。
農林水産省の発表[1]によると、2015年(平成27年)の農業従事者が175万7,000人であったのに対し、2023年(令和5年)には116万4,000人になる見込みと言われています。
一方、新規就農者の割合は、2015年(平成27年)の6万5,000人に対して、2021年(令和3年)は5万2,300人と、こちらも右肩下がりに減少を続けています。
農業従事者の高齢化による離農のスピードと、新規就農者の増加割合の差が年々大きくなっていることが、全体の農業従事者の減少につながっていることが分かります。
耕作放棄地や荒廃農地の増加
農業の担い手が少なくなれば、当然ながら手つかずの農作地が増加するのが自然の摂理です。こうした農地のことを耕作放棄地や荒廃農地と呼ばれます。
しかし、近年では気候変動の影響による自然災害の増加や宅地など非農業用地への転用によって農地そのものが減っているという問題もあります。
しかしながら、現在およそ28万ヘクタールある荒廃農地のうち、9万ヘクタールは整地を行えば耕作農地に再生できるとも言われており、その利活用が進んでいないという問題もあります[2]。
コスト・収入面
新規就農者が増えない原因として大きなハードルとなっているのが、コストの高さと周遊面の不安定さです。
農業をはじめるためには、土地、農具・農業用機械の導入、維持費など多額な資金が必要です。
その反面、収穫した農作物を販売しなければ収入に結びつきません。農作物を育てる期間や販路の確立、気候や自然災害による影響など、収入の不安定さがあるため農業をやりたくても、躊躇してしまう方が多いのが現状です。
<関連記事>農業女子が急増中!女性農業者が日本の一次産業の未来の一助に
日本の持続可能な農業のために私たちにできること
現在日本が抱えている農業問題に目を向けてみると、今後も農業が持続していくためには「担い手」をどう増やしていくかが1番の課題となっていることが見えてきます。
しかしながら、少子高齢化によって日本全体の人口が減少している中では簡単に解決できる問題ではありません。そのため、農業分野においてもIoTやAI、ロボット技術など活用や6次産業化への連携・支援など、多角的に考えていかなければなりません。
私たちが直接的にできることは少ないと思うかもしれませんが、生きていく上で“食”は必要不可欠なこと。
世界で起こっている食糧危機が日本にも起こりうることを、まずは自覚することが最初の一歩と言えるのではないでしょうか。
<関連記事>食糧危機は日本にも!食の大切さを再認識できる漫画・映画・小説3選
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(KOBIT編集部:Fumi.T)
<参考文献>
[1] 農林水産省,「農業労働力に関する統計」,available at https://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/data/08.html
[2] SMART AGRI(スマートアグリ),「日本の「一次産業」を支えるためのスマート農業の現状と課題」,available at https://smartagri-jp.com/smartagri/3546
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