食糧危機は日本にも!食の大切さを再認識できる漫画・映画・小説3選

世界の食糧不足。日本も食糧危機が起こる可能性はある
2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指すための国際目標「SDGs」。17個ある目標のうち、2番目に「飢餓をゼロに」という目標が掲げられています。
慢性的な世界の食料不足は深刻で、世界全体の8億2,000万人以上が飢えに苦しんでいると言われています [1] 。
私たちが住む日本はどうかと言えば、社会全体を見れば食料に困ってはいないように感じるものの、令和元年度の食料自給率は38%と非常に低く、ほとんどを輸入に頼っているのが現状です。
加えて日本では、まだ食べられるのに廃棄される「食品ロス」が年間612万トンもあり、これは世界中で飢えに苦しむ人々への食糧援助量の1.6倍に相当するという深刻な課題があります [2] 。
このように世界の食糧不足の問題を解決していくためには、私たち日本人も積極的に取り組んでいかなければいけないのが現状ですが、いまひとつ食料不足や食品ロスを身近に感じにくい方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、食料不足や食品ロスをより身近に感じるきっかけとして、「食・農業」をテーマにした漫画・映画・小説を紹介します。
これらの作品を通じて、食の大切さを改めて認識し、世界的な食糧不足・食糧危機に対する行動の第一歩につなげていただければと思います。
食や農業をテーマにした漫画・映画・小説3選
銀の匙 Silver Spoon
「週刊少年サンデー(小学館)」にて2011年~2019年まで連載された、荒川弘氏による北海道の農業高等学校を舞台とした学園漫画。2013年にはアニメ化、2014年には中島健人さん(Sexy Zone)主演で映画化もされた人気作です。
学園青春ストーリーの中にも、農業高校卒の著者自身の経験が随所に盛り込まれていることから、畜産や酪農といった産業についても学べると同時に、「食べること=生き物の命をいただくこと」という食の大切さを再認識できる作品です。
リトル・フォレスト
監督・森淳一、橋本愛主演により2014年に「夏・秋」、2015年に「冬・春」の計4部作構成で公開された映画作品です。2002年~2005年まで月刊アフタヌーン(講談社)で連載された五十嵐大介氏による漫画が原作です。
都会から遠く離れた東北の田舎に移住してきた一人の女性が、自給自足に近い生活を通じて自然の恵みや人とのつながりの大切さを感じていくストーリーです。
当たり前に食べられることがどれだけ幸せなことなのか。そして当たり前の幸せを感じられることこそ人生が豊かな証拠であることを感じさせてくれる作品です。
奇跡のリンゴ
青森のリンゴ農家、木村秋則さんの実話を元に作られたノンフィクション小説です。2013年には阿部サダヲさん、菅野美穂さん主演で映画化もされています。
当時絶対に不可能と言われた無農薬によるリンゴ栽培に挑戦した木村さんの、挫折から成功までを描くドキュメンタリーとなっています。
生産者側の苦労や数々の挫折を知ることで、私たちが何気なく口に運んでいる食に対する向き合い方や食品ロスについても、改めて考えさせてくれる作品です。
食の大切さを未来へとつなげていくために
世界中の至るところで、いまこの瞬間にも満足に食べることができない方々がたくさんいる現状。
毎日不自由なく食べられる私たちは、いかに恵まれているのか、そして、その貴重な食料をどれだけ無駄にしてしまっているのかについて、今回ご紹介した作品を通じて少しでも身近に感じていただけたらと思います。
現在こうした日本の食に対する大切さを広く伝え、社会貢献へとつなげているNPO団体も数多く存在しています。
例えば、富山県で活動している「フードバンクとやま」というNPO団体は、まだ食べられるのに廃棄されてしまう物や規格外というだけで捨てられてしまう食べ物を福祉施設や福祉団体に届ける活動をしています。
こうした小さな積み重ねが広がることで、食糧不足や食品ロスの問題解決へとつながっていきます。お宝エイドでは物品の寄付を通じて、こうしたNPOへ活動原資を送り届ける取り組みをしています。
あなたの自宅に眠っている「お宝」を支援の力に変えて、「飢餓をゼロに」の具体的な行動の第一歩をはじめてみませんか。
KOBIT編集部:Fumi.T KOBIT公式サイト

[1] 世界の食料安全保障と栄養の現状2019年報告 要約版
[2] 食品ロス量(平成29年度推計値)の公表について:農林水産省
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