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良い行いで善い世界へ。仏教を信仰するミャンマーの貧困と寄付文化

#チャリティー#ミャンマー#寄付の意味や仕組みに関連するお宝エイド記事一覧#東南アジア#行ってみた

貧困だが寄付率がトップクラスであるミャンマー

Charity Aid Foundationという団体では約140ヶ国の寄付に関するデータを毎年収集しています [1]。年次のレポートには、下記のような「利他的な行動」をした人の割合から算出されるCAF World Giving Index score(訳:世界寄付指数)という数値があります。ミャンマーはこの数値において、2014年から2017年の4年連続で1位となっています。

代表的な「利他的な行動」

  • 手助けが必要な他人を助けたか
  • ボランティアとして自分の時間を提供したか
  • チャリティー団体などに少しでも寄付をしたか

ミャンマーでは、寄付することは「神仏を深く敬う仏教徒としての個人のアイデンティティである」という考え方が主流です。つまり、寄付文化が根強く浸透しているのは、自分の価値観や物事の見方が問われた結果だと考えることができます。

仏教の信仰から「助け合い」を学ぶ

ミャンマーは貧困国でありながら、寄付人口が国民の約90%を占めています [1]。仏教では「良い行いをすれば良い世界になり、悪い行いをすれば悪い世界になる」とされ、この価値観は「カルマ(業)」と呼ばれています。

またの名を、功徳(クドー)と呼ばれていて、今をしっかり生きることで、来世につながるという意味を持っています。良い来世は良い現世からという考え方で相互協力文化を保てているのでしょう。

ミャンマーに訪れてみて感じた「寄付文化」の特徴

2017年頃に、私がミャンマーに訪れて感じたことは、貧困だけれど、清潔感があるということでした。

首都のヤンゴン市内を歩いてると、寄付文化の特色はあまり感じませんでしたが、都心部から郊外へ向かうにつれて発展状況が異なり、働き手の少なさから収入に大きな差が出ていることがはっきりわかりました。

市内から離れるほど、仏教の特色が増して、物乞いをする人には(お金ではなく)食べ物などを渡している光景を目にしました。物乞いをせずとも、自ら声を掛けにいって、食べ物や飲み物をもらう人も目にしました。ギブアンドテイクにより、貧困でも豊かな生活を保てているのでしょう。

「海外からの寄付」はミャンマーの経済発展のための原資に

ミャンマーにはこうした独自の文化が根付いています。それはアジアの他の国々についても同じことです。
私はミャンマーと同様に幸福度が高いといわれるネパールに暮らしていたこともあります。そうした時に感じていたのは、「いい国だけれど、水洗トイレやウォシュレットがない、シャワーがないなど、長く暮らすには不便すぎる」ということでした。教育支援のために学生ボランティアを募っていた時期もありましたが、目的を果たすと彼らは定住することはなく、帰国してしまうのです。また、これらの国々には教育や医療といった分野の課題もあります。

「いい国だけれど、長く住むには・・」という現状から脱却するには、海外から働きかけが重要な役割を果たしそうです。そうした手段の一つである「お宝エイド」からこの度、寄稿のお声がけをいただきました。お宝エイドは、実際にアジアで活動するNPOの窓口にもなっています。
こうしたサービスが普及することで、重要な課題が解決に向かうことはもちろん、「より多様な文化が自然と交流する世界」が出来上がるのではないか、と思います。

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参考文献

[1] CAF WORLD GIVING INDEX 2018

この記事を書いた人
KOBIT編集部:渡邉典史 KOBIT公式サイト
大学生時代、海外36ヵ国をバックパック。ヨーロッパ周遊中にクロアチアで難民ボランティア、ネパールでは教育支援を経験。誰かのために自分を犠牲にすることを一番のやりがいと感じている。

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