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脱炭素の役割も担う海のゆりかご・アマモ場再生の取り組みを知る

私たちの住みよい暮らしが、これから何百年先も続くために、現在日本では様々な取り組みが行われています。

今回は、千葉県館山市の沖ノ島(沖ノ島公園)で取り組まれているアマモ場再生活動をご紹介します。

海のゆりかご「アマモ」とは?

アマモとは、日本の浅い海域に広く分布している海草で、その細長く柔らかい葉が水中を揺れ動く様子が、ゆりかごのように見えることから、別名「海のゆりかご」と呼ばれています。

アマモは、水深1~3mの砂地の海底に生育し、アマモ場と呼ばれる独特の環境を形成します。アマモの葉の間多くの海洋生物にとっての隠れ家となり、卵を生んだり生育場として非常に重要な役割を果たしています。

また、アマモは光合成によって大気中の二酸化炭素を取り込んで酸素を作るだけでなく、海の中の二酸化炭素を吸収することが最近の研究で分かってきました[1]。

さらに、役目を終えた枯れたアマモは炭素を蓄積することから地球温暖化抑制につながることが期待されています。

アマモのような海草藻場以外にも、コンブやワカメなどの海藻(うみも)藻場、湿地・干潟、マングローブ林なども同様に炭素の隔離や貯蓄するメカニズムがあることから、これらは「ブルーカーボン生態系」として、脱炭素社会(カーボンニュートラル)の実現に向けた選択肢の1つとしても注目されています[2]。

参考:脱炭素社会(カーボンニュートラル)の取り組みと私たちができること

アマモ場再生に向けて取り組むNPO

海の生態系の維持や地球温暖化の抑制にも重要な役割を果たすアマモですが、近年では都市開発や水質汚染、漁業活動などにより、アマモ場が減少している地域が増えています。

今回ご紹介する千葉県館山市の沖ノ島にも、2014年から食害によって急激にアマモの減少が進んだと言われています。

この背景には台風や海水温の上昇などが推測されているようですが、このまま放置していれば、いずれ沖ノ島のアマモ場はなくなってしまう危機があることから、「NPO法人たてやま・海辺の鑑定団」がアマモ場再生活動を開始し、現在まで継続して取り組みを行っています。

具体的なアマモ場再生に向けた活動は、この4つのサイクルで行われています[3]。

  1. アマモの花枝を採集:5~6月
  2. 熟成した種を選別:9月頃
  3. 種まき「苗床」つくり:11月頃
  4. 移植:翌年の5月

地元の子どもたちやボランティア、大学・漁業組合・民宿など地域の連携と協力をしながら、継続を続けていますが、植えても食害によりなかなか根付かなかったり、2019年に房総半島に上陸した台風による影響などもあって、満足の行く成果にはつながっていない現状となっています。

脱炭素社会(カーボンニュートラル)の実現はあらゆる支援が必要

アマモは脱炭素社会(カーボンニュートラル)の実現に重要な役割を果たす一方で、その生態系自体が減少している問題があります。

こうした自然環境の保全と啓発活動を行うNPOは国内外にたくさんありますが、いずれの団体も活動を継続するためには、人的協力と支援の力が必要です。

お宝エイドでは、こうした社会課題の解決に向け尽力するNPOの支援として、物品寄付を通じて、活動原資を送り届ける活動をしています。

あなたもお宝エイドを通じて、脱炭素社会(カーボンニュートラル)の実現に向けた活動をはじめてみませんか。

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<参考文献>
[1] 国土交通省東北地方整備局港湾空港部,「アマモ場再生活動への取組」,available at https://www.pa.thr.mlit.go.jp/shiogama/amamo/
[2] 国土交通省,「港湾:ブルーカーボンとは」,available at https://www.mlit.go.jp/kowan/kowan_tk6_000069.html
[3] NPO法人たてやま・海辺の鑑定団,「海の森再生活動を実践しています。海のゆりかごアマモ場再生の取り組み」,available at https://umikan.jp/savesea/amamo/overview#toc4

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