青森ねぶた祭の裏側で。祭りの後のねぶたに新たな生命と価値を
青森県を代表する夏祭りで、国内にとどまらず海外からも観光客が訪れる「青森ねぶた祭」。
毎年200万人以上が魅了されるねぶたの迫力と美しさは、構想から制作まで約1年がかりで行っているねぶた師とそれを支える数多くの方の苦労と努力の結晶そのものです。
しかし、その華やかな青森ねぶた祭の裏側で、ねぶたの廃棄についてある課題を抱えていると言われています。
今回は、この廃棄ねぶたをテーマに、現在の課題と問題解決に向けて行動する方たちの取り組みをご紹介します。
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毎年200万人以上が訪れる、青森県が世界に誇るねぶた祭り
青森ねぶた祭は、毎年8月2日から7日に青森市内の中心部で開催され、期間中に合計約50台のねぶたが街中を運行します。
ねぶた祭の歴史は遡ること奈良時代の七夕祭が起源ではないかと言われており、現在最終日に開催されるねぶたの海上運行は、無病息災を祈る灯籠流しが人形、扇ねぶたへと移り変わっていったと考えられています。[1]
【もっと詳しく!】青森ねぶた祭の歴史を紐解く~名前の由来や始まった目的など~
意外と知らない祭り後のねぶたのこと
毎年、幅9m・奥行き7m・高さ5m(台車の高さ約2mも含む)の制限の中で、「ねぶた師」と呼ばれるねぶた制作の専門家たちが中心となって作られる大型ねぶた。
【もっと詳しく!】ねぶた師とは?青森ねぶた祭の主役を制作する存在の今を追う
1基あたり総額1,000~2,000万円もの費用がかかり、制作も半年から構想まで入れると1年かけてやっと完成するという、正に青森が誇る芸術作品です。
その努力と苦労の結晶が観るものに感動を与えてくれるわけですが、実はこのねぶたのほとんどが、祭りが終わるとすぐに廃棄されてしまうことをご存知でしたでしょうか。
一昔前までは竹の骨組みに和紙を貼って作っていたこともあり、灯篭流しのように川や海に流して海上で火をつけて海に沈めていたとされています。
現在は骨組みに針金が使われているため、川や海に沈めることはなくなりましたが、大型の産業廃棄物として処分されているのが現実です。
廃棄ねぶたを再利用して新たな価値を生む活動事例
こうした毎年大量に廃棄されてしまうねぶたが、今の青森の廃棄物問題・環境保全の大きな課題の1つとなっていますが、抜本的な解決策に至っていないのが現状です。
しかしながら、青森県内の企業や団体によって、この廃棄されてしまうねぶたを再利用して新たな価値を生み出す取り組みが徐々に広がりつつあります。
ここではその一例として、2つの活動事例を紹介します。
NEBUTA STYLE(ネブタ・スタイル)
破却される前の大型ねぶたの彩色和紙を再利用し、インテリア照明として新たな価値へと作り変える取り組みをしている事業組合です。
代表であり、ねぶた師として活躍する竹浪比呂央氏の想いのもと、ねぶた師の後継者育成から廃棄ねぶたの問題まで、青森ねぶたの持続可能な未来に向けて活動されています。
青森大学・青森山田高等学校
青森大学と青森山田高等学校がSDGs共同教育プログラムの一環として取り組んでいる「ねぶたのアップサイクル」。
ねぶた和紙からうちわやポチ袋の作成を行い、SDGsの活用を通じて青森市が抱えている廃棄ねぶたの課題解決の必要性、そして持続可能な未来を考える学習機会の提供を目指しています。
ねぶたの持続可能な未来に学ぶ。つくる責任・つかう責任
青森ねぶた祭の裏側で課題となっている「つくる責任・つかう責任」。
このねぶたの問題に限らず、日本中の至る所で同様の課題はあり、その解決に向けて様々な企業やNPO団体が活動しています。
持続可能な未来の実現のために私たち個人でできることには限界がありますが、こうした活動を行う企業や団体を支援することで行動につなげることはできます。
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[1] ねぶたの由来 – 青森ねぶた祭
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