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SDGs(持続可能な開発目標)

知的なクイズゲームとして捉えるSDGs

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SDGsという言葉を聞いたことがあるでしょうか。SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称のことであり、そこでは2030年までに達成するべき17個の目標が定義されています。そもそも地球や私たちの社会には数多くの問題があります。それらと向き合うために国連が打ち出したものがSDGsなのです。17個の目標は以下の通りです。

このSDGsについて、真面目に解説している本は数多くあるので、今回の記事では、個人的なSDGsの楽しみ方を紹介します。それは「知的なクイズゲームとして捉えるSDGs」というアプローチです。SDGsは世界的な目標ですし、その策定にあたってはあらゆるデータを参照した上で、議論に議論を重ねて作られたものです。そのため、参照しているデータはそもそもとても興味深いことが多いのです。ここでは、幾つかクイズ形式で問題を出して行きますので、回答者になったつもりで、問題に答えてみてください。

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Q1:1日1.9ドル以下で生活している人は世界にどの位いるでしょうか?

A :2億人

B :4.3億人

C: 7.3億人

驚くことになんと正解はCなのです。(The World Bank “Regional aggregation using 2011 PPP and $1.9/day poverty lineを元に2015年版で算出。”)

現在のレートで1ドルは107円ですから、そのレートを適用すると203円になります。絶対的貧困層が7.3億人もいるわけです。日本の人口が1.2億人程度ですから、その6倍以上の人数もの人が1日203円で暮らしている。そう考えると、驚きますよね。

こういう問題を解決しようとしているのが、SDGsの「1.貧困をなくそう」の意味するところです。

参考)貧困問題に取り組むNPO事例

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では、次の問題を出しましょう。ここからのクイズは「可愛い孫の姿」をイメージしながら、挑戦してみてください。

Q2: 5歳未満の子供のうち、何人に1人が栄養不足で十分に成長できないでしょうか?

A :1万人に1人

B :100人に1人

C: 3人に1人

実はこちらの答えですが、なんとCが正解です。国連の「世界の食料安全保障と栄養の現状」を見ると、消耗症・発育阻害・体重過多の5歳未満児の割合は2016年で37.7%になっています。世界の中の小さい子供の約3人に1人が満足な食事を与えられていないわけです。

参考)

では、子供から視点を広げて全人口で考えた場合はどうなのでしょうか。国連のまとめているハンガーマップ2019という資料を見てみましょう。

参考)ハンガーマップ 2019 – World Food Programme

そこでは、なんと世界の9分の1以上である8億2100万人に十分な食糧がないことを教えてくれます。この地図は青ければ青いほど「全人口に占める栄養不足人口の割合」が低く、赤ければ赤いほど「全人口に占める栄養不足人口の割合」が高いことを示します。

この問題について解決しようとしているのが「2.飢餓をゼロに」です。

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Q3: 地球上で最も人間を殺している動物は何でしょう?

A: ヘビ

B: 蚊

C: 人間

こちらの答えですが、実はBの蚊です。蚊はマラリア、デング熱などの病原菌を媒介するからです。WHOのマラリアレポートによると、世界で年間約2億人が感染し、約43万人(推計)が亡くなります。しかし、このマラリアは、実は予防したり治療したりすることが出来ます。防ぐことができるのにも関わらず、命を落とす人が非常に多いわけです。

このデータはマイクロソフトの創業者で「ビル&メリンダゲイツ財団」を運営しているビル・ゲイツ氏が自身のブログ「gatesnotes」で書いた「世界の殺し屋の動物たちー1年で動物に殺される人間の数」(World’s Deadliest Animals)との2014年4月公開版が元になっています。

この英語のYouTube動画を見ると、蚊の強烈な害がよくわかります。ちなみに、地球上で2番目に人を殺しているのは、皮肉なことに人間です。戦争そして、3位はヘビとなっています。

この医療問題について解決しようとしているのが、「3 すべての人に健康と福祉を」です。

参考)医療問題に取り組むNPO事例

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今回、クイズゲーム形式で体験してもらいました通り、SDGsについて考えることは知的な楽しみに溢れています。あなたが出題者となり、他のメンバーと一緒に楽しんでみても楽しいでしょう。

さて、このようにSDGsについて学ぶと世界についての意外な発見の宝庫であることがわかります。では、こういったことを楽しく遊びながら体感することは出来ないでしょうか。

実は、周りの人と一緒に遊べる双六形式でSDGsを体感できるボードゲームが国連から無料配布されています。SDGsすごろくは、ブリュッセルの国連地域広報センター(UNRIC)がElyxの創作者ヤシン・アイトゥ・カシ(YAK)の協力を得て作成したGo Goalsを国連広報センターが日本語化したものです。

SDGsを体感できる双六「Go Goals」の遊び方

では、このボードゲームはどのようにして遊ぶのでしょうか。ルールブックの中に記載のある遊び方を引用しながら紹介していきましょう。

盤上には63個のマス目があります。サイコロを振って出た数だけ前に進めます。

プレイヤーはスタートのマス目にコマを置きます。プレイヤーは順番にサイコロを振って出た数だけ進みます。はしごの下で止まったら、はしごをのぼって進むことができます。ウォーター・スライダーの上で止まったら、滑り落ちて後戻りしなければなりません。

「2030」のゴールに最初にたどり着いたプレイヤーが勝ち。サイコロを振って、ゴールまでピッタリの目をだしたら上がりです。それ以上の目をだしたら、その分だけコマを戻します。SDGsの17の目標のいずれかのマス目で止まったら、カードを引くことができます。

その他のプレイヤーがそのカードのクイズを読み上げます。正解を答えれば、もう一度サイコロを振ることができます。

また、ボードゲームは自分でプリンターで印刷し、ハサミでチョキチョキ、のりでくっつけながら、作り上げていきます。孫がいる方はお孫さんに切ってもらいながら、作っていくと楽しいかもしれません。ちょびっと形が崩れてもご愛嬌です。その過程含めて楽しい時間が過ごせることでしょう。

それでは、どんなカードが出るのでしょうか?

このような形で多種多様な問題が出ます。そうです。まさに知的なクイズゲームとしてSDGsを捉えたクイズがいっぱい出題される楽しいボードゲームなのです。世界で起きている問題を少し身近に考える日本人が増えることで、より良い社会が実現できるのではないか、と思います。

なお、今読んでいただいている記事が掲載されている「お宝エイド」ではSDGsの実現のために活動するNPOを後方支援する物品寄付の取り組みをしています。家の中にある価値ある物品を寄付することで、NPOの活動を支援することができるのです。

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参考文献

この記事を書いた人
KOBIT編集部:窪田 望 KOBIT公式サイト
飼い猫のさんごちゃん
株式会社Creator’s NEXT、CEO & Founder。米国NY州生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。15歳の時に初めてプログラミング開発を行い、ユーザージェネレーテッドメディアを構築。スペイン・香港・シンガポール・ルクセンブルクでデジタルマーケティングについての登壇、ハッカソン優勝等実績多数。グッドデザイン賞受賞、KVeCS 2018 Grand Finaleで優勝しニューヨーク招聘、IE-KMD MEDIATECH VENTURE DAY TOKYOで優勝しスペイン招聘される。2019年、2020年には3万7000名の中から日本一のウェブ解析士(Best of Best)として2年連続で選出。東京大学工学系研究科技術経営戦略学専攻グローバル消費インテリジェンス寄附講座/松尾研究室(GCI 2019 Winter)を修了。マサチューセッツ工科大学の「MIT Sloan & MIT CSAIL Artificial Intelligence: Implications for Business Strategy Program」修了。大のおばあちゃん子で、好きな食べ物は納豆と銀杏。

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