SDGs16の現状と課題をより身近に感じるための映画・小説・漫画3選
持続可能な開発目標・SDGs。その16番目に掲げられている「平和と公正をすべての人に」という目標。
第2次世界大戦後、世界中の多くの国々で平和な暮らしが実現しつつある中で、未だ完全になくならない暴力や紛争。
私たちが住む日本では考えられないような人権侵害が今この瞬間にも起こっています。
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SDGs16が目指す「平和と校正」で現状抱えている課題とは
国連が発表した2021年のSDGs報告書によると、世界196カ国のうち、国際的な基準を満たす人権機関を設置しているのは、日本を含めてわずか82カ国しかないことがわかっています[1]。
とくに子どもに対する人権侵害は著しく、全世界の人身売買の犠牲者となっている30%が
子ども[2]で、児童労働は2020年に1億6000万人と、過去20年間で初めて増加しました。
さらに、新型コロナウイルスのパンデミックによる経済の停滞が追い打ちとなって、先進国と途上国との差のみならず、各国内の人々の所得差も大きくなっている懸念もあります。
所得水準が低いほど、国家間では汚職や賄賂が増える傾向にあり、個人レベルでは暴力や犯罪率の増加にも影響を与えます。
このように今や世界的に「平和と公正さ」が揺らぎつつある現状を、私たちは理解しなければいけません。
SDGs16の重要さを身近に感じるための映画・小説・漫画3選
平和と公正さが失われつつある世界の現状。
とはいえ、日本に住んでいる私たちにとって、その解決に向けたSDGs16の取り組みの重要性を今ひとつ感じられない方も多いかもしれません。
そこで、ここではSDGs16の達成項目として最初に示されている「暴力と紛争をなくす」こと。このテーマをより身近に感じられる作品をご紹介します。
アイダよ、何処へ?
・映画『アイダよ、何処へ?』公式サイト2021年9月に日本で公開されたヤスミラ・ジュバニッチ監督のボスニア映画。10代の頃に監督自身が経験した紛争の事実と傷跡を伝えるべく描き上げた作品です。
人口435万人のうち、死者20万人、200万人以上の難民と避難民を出したと言われるボスニア紛争。
その末期である1995年に起きた戦後ヨーロッパ最悪と言われる集団虐殺事件「スレブレニツァ・ジェノサイド」の実話を鮮明に描いたヒューマンドラマです。
活字だけでは到底分かり得ない「紛争とは?」という答えが、この映画を見れば明らかになると思います。
野火
・野火(のび) (新潮文庫)-Amazon1951年に小説家・大岡昇平が発表した戦争文学の代表作の1つ。高校の現代文の教科書に作品の一部が使われていたこともあるため、記憶に残っている方もいらっしゃるかもしれません。
大岡氏自身のフィリピンでの戦争体験をもとにした作品で、フィクションながら戦地において死に直面する人間の極限状態がリアルに描かれています。
「生き抜くために人間の肉を食べなければならない」という非常に重いテーマになりますが、日本人として平和と校正を考える上では、一読しておくべき作品と言えます。
紛争でしたら八田まで
・紛争でしたら八田まで|モーニング公式サイト2019年よりモーニング(講談社)にて連載中の田素弘氏による漫画。
地政学リスクコンサルタントと称する主人公の八田百合が、世界中の紛争地で起こる問題を解決へと導いていくストーリーです。
各国の民族や思想の違い、経済格差、人権問題が日本人の視点から俯瞰して見ることができるため、紛争問題の現状や課題が理解しやすい作品となっています。
紛争や平和の問題にとっつきにくさを感じているのであれば、まずはこの作品で知見を深めてみてはいかがでしょうか。
SDGs16の目標達成に向けて私たちができる取り組み
本記事で紹介した作品を通じて、SDGs16で掲げられている「平和と公正に」というテーマの重要性は理解することができた。
ただその解決に向けては、あまりに取り組むべきことが大きすぎて、私たち個人レベルでは何から始めてよいかわからないという方もいらっしゃると思います。
確かに、現地に足を運んで紛争問題を解決することは容易ではありません。でも、私たち個人でもできることはあります。
お宝エイドでは、紛争が起こっている地域で活動を行っているNPO団体に対して、皆様のご自宅に眠る物品を支援寄付として換金し、活動原資として送り届ける取り組みをしています。 この機会に、お宝エイドを通じて、あなたの役目を終えた物を支援の力に変えてみてはいかがでしょうか。
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<参考文献>
[1]SDGs報告2021 | 国連広報センター
[2]平和と公正を全ての人に – 国際開発センター
KOBIT編集部:Fumi.T KOBIT公式サイト
広告営業のサラリーマン時代から一転、鹿児島県の離島に移住して10年。現在はWebフリーランスとして活動中。妻の無類の猫好きが高じて、先住猫と保護猫合わせて7匹を飼っている他、地域のTNR活動にもWeb担当として参画中。
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